2005.5.28
(神奈川・K海岸)
 
…ザクロ4態。全長5mmほどだが、拡大すると外套膜の模様や長い口吻、足の斑点模様が印象的。マクロレンズを使ったが、かなりのスピードで歩き回るのでピントが合わず苦労した。群体ボヤを食しているというが…。
 
…にぎやかしのFD。左からハナマル・リスタークロ(19.5mm)・ナツメモドキ幼貝。お約束どおりのヤドカリ入り。
 
…4・5月と続いた仕事ラッシュの中、どうにか一山越えたので久々に海へ。当地では宝貝の生貝はこの時期ある意味オフ(どのみちメ茶オミナエシ等の越冬個体のみの上、まだ潜るには寒い)なのだが、何より磯で遊べるのが嬉しくて、山下達郎をバックに軽快に車を走らせる。
 
 昼前に海へ到着。意外にすいている上、穏やかな曇りで、Tシャツ短パンでも寒くないのがありがたい。早速波打ち際を探る。冬にオミナエシだらけだったエリアであったが、全く姿なし。メすら見当たらない。海藻もほとんど枯れて荒涼とした眺めである。移動しつつ、ようやく岬状になった岩の先端部で隠れる気のないホシキヌタ1を発見したが、「がんばれよ」と声をかけて移動する。さらに付近の岩の割れ目奥にメを数個体発見、また付近の潮溜まりに点在する転石をひっくり返すと、メが次々出現する。やはりまだ水中か…。チャイロの姿はなし。
 
…と、石を元に戻そうとした時に、そばに妙に大きそうなクロFDを発見、取り上げて水を払おうとしたら指からすっぽ抜けて「ぽちょん」と水中へ。これは極寒漁火中のかさんの二の舞か、と一瞬焦ったが、慌てず近くのアマオブネの殻を同じようにして放り、落下地点を探す作戦が奏功し、数分後無事回収に成功した。やれやれ。
 
 その後、オミナエシ生も数個体確認したものの、やはり数は少ない。潮間帯上部のものは寒さで死滅したのかも知れないなあ、と思いつつ、さらに北へ向かう。妙な家族連れの妙なテントが立ち並ぶ砂浜に降り立ち、普段はパスする砂浜の端の2mほどの岩を何の気無しに覗き込むと、親指ほどの小穴の中に、打上げで見慣れた小さな姿がピカリと光る。艶があるなあと思い摘み上げ、裏返すと軟体が。
 
おっ…!
 
その正体はザクロ生。子供のころから馴染んできた普通の貝だが、あまりに小さくて地味ゆえに、普段は全くターゲットにしてなかったため、生を見つけたのは意外にも初。ちょっと嬉しい。
 
…こうなりゃ、次はシラタマを!うーむ。
 
その後、岩の割れ目の奥に潜んでいた褐色のやや大きめの幼貝(実はホシキヌタ)を発見、一瞬ドキリとする一幕があったのみで潮も上げてきたので撤収した。
 
来月くらいからは何とか潜れるか?夏が待ち遠しい今日この頃である。