2007.1.13 (神奈川・A海岸)
…いよいよ新年。この採集記も気がつけば丸3年を過ぎ、今回で56回目と相成った。相も変わらず気まぐれ出撃の上、毎度お馴染みの貝が多くなり、新鮮味のないことで心苦しいのだが、自分にとっての一番至近のフィールド、そしてまた各種お宝の北限近くでの採集レポートとして出来うる限り続けていく所存です。今後ともどうぞよろしくお願いします。
 
さて、三が日くらいに新年一発目の漁火、と行きたいところだったが、もろもろの事情によりペケ。全国で荒れ模様となった最初の週末、7日にA海岸をのぞきに行ったのだが、立っているのもしんどい強風、浪の花がちぎれて頭上はるか上を飛び去るという、ここは日本海かよ!と突っ込みたくなる状況で、北よりの浜やスピルラ浜をちょっとのぞいた程度で早々に引き揚げた。収穫はキイロFD1個。ちなみにP浜は干潮時にもかかわらずほぼ全没。日を置いて再チャレンジすることにして撤収したのであった。
 
…本日は天気は上々、風もなく絶好のコンディション(…と思いきや津波注意報が出ていたとは知らなんだ…。)、午後のA海岸に乗り込んだ。日没までの2時間半ほどの勝負か。まずは岩を乗り越えて北よりの浜に。7日に来たときもそうだったが、かなり大きな貝だまりがあちこち出来ており、そこはかとなく良い感じである。しかしここはライバルも多いゆえ、ここ数日で目立つものは攫われている可能性大。案の定30分ほど探索したが、目ぼしいものはなし。が、しかし何となくあきらめ難く、先だっての例にならって、もう一巡見ようと立ち戻る。
っと、すぐ2cmちょっとの白く丸い貝が視野に。何か引っかかるものがあって取り上げると、よく膨らんでいるが両端はロストレート。背はほぼ真っ白に擦れきっているが、両サイドにわずかに残るオレンジ色と小班点、細かい歯。間違いなくウミナシジ。よしよし、久々だなあ。
 
…気をよくして、狙いのP浜へ。降りたすぐのところでまずまずのウキ1。靴を濡らしながら奥へ。浜は先日の大波により、全面的に貝だまりが細長く続く感じ。手前からチェックを入れてみると、すぐナツメモドキ幼貝。今年も来ていたようだ。さらにふと目を前にやるとそこに転がるヤナギシボリ。徐々に浜の奥へ移動し、カモンFD、口だけヤナギシボリを追加。さらにやや波打ち際よりを戻りながら、ヒメホシ幼貝・ツマムラサキメ・久しぶりのクロ1をゲットした。日は大きく傾き、4時近くなって来たので、引き揚げようかと思いつつ岩陰で妙ちきりんなフリークメダカラを拾う。最後に上がり口直下でクロ・黒筋入りメを拾い上げ、素早く撤収した。今年最初の打ち上げ拾い行、まずまずであったかな。
 
      
      …上段左からウミナシジ・カモン・ヤナギ×2。下段左からヒメホシ幼貝・ナツメモドキ幼貝・クロ×2
        ウキ・ツマムラサキメ。クロを拾ったのは昨年2月以来。
 
            
            …クロ目。時折見かける。歯が茶色に着色されるものよりは多そう。
 
            
              …フリークメダカラ。最初は別の巻き貝かと思った。苦闘の人、いや貝生
              であったことがしのばれる。