2007.7.29〜 南国X島夏修業
      番外Y島リサーチ編:「修業旅は西の果てに
 
Y島1日目:8月 2日
 
…朝飯を済ませた後、宿を出る。またまた今日も灼熱の暑さ。そんな中、X島での修業を終えた私は、一度は行ってみようと思いつつ、まだ足を踏み入れたことのないY島へと一路向かったのであった。西の果てを見てみたいという思いとともに、黒潮の中に浮かぶ、というこの島でのリサーチを目論んで…。
 
 12時過ぎ、30分あまりの遅れで飛行機は無事着陸。早速宿に連絡したが誰も出ない…。たまたま午後から借りることになっていたレンタカー屋のおじさんがいたので、話をして送ってもらう。やれやれ。
 
 荷物を放り出し、早速車を借りて出動。この島はダイビングでつとに知られているが、潮流が速いのでシュノーケリングには不向き、との話は聞いていた。しかしこのところの好天続き、波高は1mほどとニュースで伝えていたので、何とかなるだろうと数カ所をマークしておいた。まずは某そば屋で腹ごしらえ。グァバの実を頂戴する。店のおばちゃんの言うには、とにかくことしは雨少なく異常な暑さとのこと。ふーむ。
 
…取りあえず狙いをつけたD浜へ。険しい岩浜に挟まれた狭い入り江に小さい砂浜。かなり潮は引いていて珊瑚が露出している。エッジまでは距離が少ないのか?かなりの波が寄せているのがわかる。なるほど。
 
 早速着替えて入水。潮溜まりを様子見。珊瑚礫をめくるとキイロが登場。かなり太って丸まっちい個体。
 
 さらに前進。と、水深は浅いのだがかなりの波が攻めてくる。X島での疲れもあったし、珊瑚の上を転がされるのはいやだったのでヤメ。狙うなら満潮時のほうが良さそうな感じだ。すこし戻って潮溜まり付近を見ることにする。
 
 礫下や小穴を細かく見ていくと、ハナマルが続々。大きさはさほどでもないが、どれも両サイドが非常に張った個体である。ふむ。
キイロとハナマルで数刻遊んだのち、他の浜の様子も見たかったので移動を決定する。
 
 次に向かったのは「日本で一番西にあるビーチ」。先客の家族連れの視線の中、打ち上げを見たが、特になし。やはり一荒れないと厳しそうだ。
 
…ここまで来たら最西端の地を踏みたいのが人情。先客がいたが、すぐに立ち去ったので台湾方面をぼーっと眺めて過ごす。周囲に多量に散らばる牛馬の落とし物に、アオタテハモドキがやたらに寄っている。
 
 崖下の海岸に降りられたら、日本最西端のお宝、とか何とかで一ネタ出来るかと目論んでいたが、結構な断崖だったので止めておく(柵の向こうにルートらしきものはあったが…)。せめてもと日本最西端のスズメを冷やかし、日本最西端の公衆便所に入り、日本最西端の自動販売機でさんぴん茶を買う。
 
 もう一つ、見たかったのは南側の海岸。噂通りなかなか荒々しい様相。南風が強まっているせいか、波もひと味違う感じ。陸上の景色は馬牛が道路を歩いていたりしてまことにのどかなのだが…。
 
 遙か向こうまで見渡せる道を走って、きれいな半月浜のK浜に到着。ここは結構楽しめそうだ。静かな入り江と、一歩出ると流れの速そうな外海。入り江側にはかなりの転石がある。波打ち際あたりをちょっとめくって行くと、お約束のハナビラ・キイロ。そしてナツメモドキ幼貝も登場。ふむ。
 そして転石しながら入り江の外側へ。珊瑚が隆起したギザギザ海岸。少し探索すると、汀線と平行に走る割れ目に打ち上げ貝が溜まっているのを見付ける。
 
 ほじくって見ると、ハナマル・ヤクシマそしてヤナギシボリ・クチムラサキが多い。ヒメホシ・アヤメ・ウキがポツポツという程度。ただ多くの貝がカニにやられたようで、まっぷたつ状態のものが目立つ。もう一つ、ヤナギ・クチムラサキ・ウキはかなり小さいものが多い。あさきちさんの例のクラブにチャレンジすべく、にわかにドアホ大会を開催、数刻熱中する。
 
 取りあえずこの浜は面白そうだ。明日に楽しみを残して、シャワーと冷え生のもとへ直行しよう。
(レンタカーだと、途中で飲めないからねえ)
 
 
Y島2日目:8月 3日
 
…さてY島2日目。さすがに明日帰宅するので、勝負は今日一日だけだ。
 
 取りあえず朝一で島の東側を見に行く。灯台下の北側のU浜でサーフィンをやっている人々を見る。風は今日も南風、海に入るなら北側か。そこはかとなく良い感じの浜だったので、もう少し潮が引いたら入りに来よう。
 
 島の南側にまわって某有名ドラマ浜へ向かう(見てなかったが)。ここはシュノーケリングでは一番おすすめとか書いてあったが、防波堤で守られたビーチ。入り江内に転石は少なそうだし、あまりぞっとしなかったので観察しただけで止めておく。
 
 さて方針を決めねばならぬ。ちょうど今の時間が満潮。まずK浜で打ち上げを見た後、さっきのU浜あたりで探索、それが芳しくないようならもう一度K浜の入り江で転石・探索というスケジュールを組み立てる(何かあっちこっち行き来するようだが、車だと十分ちょっとなので大したことないのだ)。
 
…というわけで、まずK浜打ち上げから。
昨日あたりをつけておいた数カ所の貝溜まりを集中探索(というか昨日に引き続きドアホ大会PART2を開幕…。こんなこともあろうかと探索用の木べらには5mm刻みの目盛りを打ってあるのだ)。密かにX兄のHPを見てジュズダマを狙っていたのだが…なし。とにかくヤナギシボリの小さいのが本当に多い浜だった。
 
 ほぼ探索が終わったところですぐに移動。東端のU浜に。時間は昼。
駐車場に車を止め、荷物を持って浜へ。上から見ると近そうだったが、歩いてみると結構遠い。
 
 早速浜に荷物を放り出し入水、手前から溝付近の転石を始める。が、お宝はなし。ハナマルやキイロもいない。少し沖へ出ると今度はウミキノコの大群落に。ウミウサギでもいないかと見回ったが駄目。さらに沖へ行こうとすると、ここで結構な波と潮流を感じる。無理せず撤退を決定。14時。
 
 慌ただしく荷をまとめ、駐車場からすぐ出発。10数分後K浜へ。すぐに入水。予想されたことだが、すこぶる視界が悪い。1個転石するともろもろがもうもうとたなびく。めげずに浅場の藻場から徐々に深みへ移動する。結局キイロが見付かったのみ。うーむ。
 
 気分直しに入り江の湾口方面へ。流石に透明度は増し、珊瑚もちらほら現れる。死珊瑚を返しながら前へ。雰囲気的に白波砕けエリアからだろうな、と思っていたらやっぱりそうだった。珊瑚礫下からヤクシマ・ハナマル。だが波も強く今度はホワイトアウト状態になり体の安定も保ちづらくなる。こんなものかなあと見切って後退。入り江内の転石に集中することにする。とはいえ時計を見ると4時過ぎ。もろもろ考えると5時には揚がりたい。あと1時間足らず。頭の中に漠然と「ヤクシマに始まり、ヤクシマに終わる旅」みたいな見出しが点滅する。
 
 先ほどよりややましな視界状況のところで、できるだけ大きめの死珊瑚を狙って返していく。残り30分を切り、いくつ目だったか、すこぶる大きな死珊瑚をエイヤ!と気合いで起こした瞬間、飛び込んできた嬉しい模様。ヒメホシダカラ!!
 
 X島で出会ったモノより数段大きな青っぽい輝きを持つ個体。よっしゃあ!最後の最後はヤクに非ず!と数分だけ強欲モードに突入したのち、時間も迫っていたので撤収とした。
 
追記:昆虫関係ではヨナグニサンは見られず(昼間しか動かなかったので当然だが)。密かに期待していた迷蝶関係は(コモンタイマイとか見たかったのだが)、やはり台風後でないと駄目そうでした。今年ソテツシジミが大発生しているようだが、それらしい姿をちらっと見た程度。甲虫ではサキシマヒラタ?の死体を道ばたで見たくらいかな…。
 
 
                 (おわり)
 
…D浜にて。ここの貝はどれも立派。
 
…言わずと知れた最西端でのお約束。残念ながら台湾は見えず。
 
…南海岸。ギザギザの珊瑚海岸。転ぶとものすご〜く痛い。沖は黒潮、むこうはフィリピン。一人で外海へ出るのはさすがに無謀だろう。
 
…K浜。ムーンビーチ。人がいないのが何より良い。打ち上げを拾ったのは奥に見える外海の方。
 
…K浜にて初日戦果。上段ウキ・ヤナギ×2。下段クチムラサキ・ヤナギ・クチムラサキ。妙にドアホ(DWARF)が多い貝溜まりでした。
 
 
 
 
…有名ドラマ浜。岬を緑に彩るハマシタン群落はきれいだったが。オープンセットはずっと左側。
 
…K浜付近でよく見た光景。オカガニ?(わかる方がおられましたらお教え下さい)のDOR(Dead on Road)。X島ではもっぱらヘビかシロハラクイナだったが。
 
…K浜2日目の戦果。上段イボ×2・ヤナギ×2。下段ウキ×3・クチムラサキ。X島より種類が結構偏っているように思う。
 
…今回の旅の掉尾を飾るヒメホシ。わーい。
 
…U浜&C浜にて。左からハナワイモ?・ヤクシマ・ヒメホシ。