2007. 12. 24  (神奈川・A海岸)  
…11月はあれ以降動けず。師走に入ってもあれやこれやでタイミングが合わず、上旬の新月大潮を逃してしまった。せっかく良さそうな雰囲気なのに全て見逃しでは悔いが残る。前回の漁火の後、防水機能付きのカメラ(オリンパス)を購入したので早いとこ試しても見たい。冷え込みがとみに厳しくなり状況は?だが、何とか都合をつけて聖夜の出撃と相成った。

 昨日からかなり強風が吹き荒れ、波の予報は低いがやや不安が残る。取りあえず多少の波ならOKのA海岸のポイントを目指すことにした。水温は15℃前後、最低気温の予想は2℃。あれこれと着込んで磯へ向かう。22時30分、空には薄雲のかかった満月。星はほとんど見えない。
…キイロ、ヤドカリ(上)に襲われる、の図。潮溜まり内のそこここで
見られた光景。
 
…イソギンチャクの陰に潜むホシキヌタ。今年はあまり目立たない。
 
…右ナツメ幼貝。左、貝をどけたら奥に潜んでいたナツメ成貝。
 
…オミナエシ死に殻の横にクロ。あっと思ったが肉ありdead。
 
…ヤクシマ幼貝。殻頂をこちらに向けて隙間に挟まっていた。
 
…ハナマル寄合。7ついます。この写真の外側にも数個体。
 
 
 狙いをつけた最初の場所へ。いつもいかにも良さそうな感じなのだが、ほとんどいい思いをしない地点。なのにまた今回も覗いてしまう。そして今回も当然の如くの結果、オミナエシ2ハナマル1。カメラテストのため数カット撮影。あ、メモリーの大きいのに交換し忘れていた。まあいいか。
 
 予想通りの結果に早々に見きって次のポイントへ転進。向かう途中にハナビラ亜成貝を見つける。元気はないがまだ生きていたので一応撮影。
 
…ポイント到着。潮の具合なのか去年もそうだったが、ここはやたらにキイロが出る場所。浅い潮溜まりを覗くとあちこちに転がっている。見るとほとんどが亜成貝。拾ってみると、約半分は生きていたが半死半生の体。肉食貝やヤドカリに攻撃されているものも見られ、幾ばくもせぬうちに全滅することであろう。その中にナツメモドキの亜成貝も1つ。肉はあったが半分食べられていた。
 
 汀線あたりを見ながら沖方向へ。途中灰色の幼貝がいたので一瞬ドキッとしたが何の変哲もないオミナエシ。 がっかりしながらさらに沖よりへ。ここで俄然ハナマルが出だす。型は小さめだが8割方が成貝。数は去年一昨年よりかなり多い。高潮帯に近い個体は寒さが応えているのか、落下して仰向けになっているものも多いが、潮を被るところではまだまだ元気そうである。水温次第で冬を越せるか…?そんな中ハナビラ成貝も一つ見つける。
 
 岩の割れ目を覗いていくとホシキヌタ・メダカラも姿を現す。ナツメの幼貝も見つけたのでつまみ出そうと周囲の貝をどけたら陰にナツメ成貝が潜んでいた。結構大きくて立派。よしよし。ナツメはその後各所でポツポツ見付かり、3年前よりも多い印象であった。
 
 期待感膨らむ中、次の割れ目を見ていくと、妙に細長いオミナエシの横に見慣れたあの姿が…。クロ!拾い上げてみると、微妙に残肉がある超FD。一歩遅かったか。まあいいや。
 
 さらに進むと、いつもは渡れない先端の岩もかなり露出している。そろそろ大物の姿も見たいところ。迷いなく突っ込む。
メとハナマル乱れ打ちの中、細い岩の割れ目に高い螺塔と縞模様がチラッと見えた。
 
…すかさずピンセットを突っ込んで引きずり出す。(あ、生態写真忘れた…)
 
 
 
 予想通り、ヤクシマ幼貝!
 
 
 こちらにも来ていたか。まだ水は温い感じなのでリリースすることにする。結構水面下になることが多い場所なのでもう少しイケそうかも。
その後はハナマル乱れ打ち続行。とにかく小型だが成貝・亜成貝と数は多い。数個体が寄合をしているケースも多かった。3年前は2月まで保ったが、果たしてどうか????
 
…1時半、さすがにくたびれてきたし、懐中電灯の電池が心もとなくなってきたので撤収。狙いの大物は不発だったが、久々に当地でたくさんのお宝を見られて楽しかった採集行でありました。