2009.7.18〜20 南紀オフ貝2009
       〜爽風○○○祭編
3日目:7月20日(月) 「そして祭りは…」
…昨夜、宴貝場からの帰り道、百舌鳥さんがぽつり。
 「もう2日目が終わってしまうなあ…」

この2日間、存分に遊んだ気がする。こういう時は本当に速く時は過ぎるもの。


…しかし、まだ祭りは終わっていなかった。

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 再びお方が設定した16度冷房の中、7時過ぎに目覚める。ぼそぼそと起き出して、ぼそぼそとイラモの置き土産を掻き、ぼそぼそと朝の挨拶をし、荷物をまとめる。天気は雨。徐々に天候や海況は悪くなると予報されている。いずれにしても今日中に帰宅することを考えるとせいぜい昼近くまでの勝負。そうなると実績・波の状況から考えてPポイントを再び攻めるのが吉、と昨夜潜り組の中にコンセンサスができあがっていた。まだ今回カノコを手にしていない私だが、あの感じならばまだいるはず、と信じ今日に勝負を賭けようと思ったのである。幸い昨日転石のし過ぎで?きつかった肩も回復している。Aさんに剥いていただいたスモモの酸味でようやくはっきり目が覚めた(ありがとうございました)。

 昨日不如帰さんに教わって見ていた某ウサギ画像サイトを、百舌鳥さんがバッサリ斬るのを聞いた後、8時過ぎに出発。今日もまた潜り組と磯採集組に分かれ、なおかつそれぞれに帰路につくため、いつもの円形コンビニに立ち寄りあれこれ買い物をしたのち、ここで全体は解散となる。Pポイント再勝負に向かった潜り組は3名(雀さん・不如帰さん・私)。

 怪しげな雲が流れてはいたが、波はまだ穏やか。再び妄想を膨らませつつ、駐車スペースでそそくさと朝食と着替えを済ませた3名は、いざ行軍へ。祭りは今日も続くのか?

 ぽつりぽつりと雨も降り出す中、ポイント到着。本日私はカノコ狙いでまず手前の浅場へ。雀さんも同じか。ただ一人、タルを意識した不如帰さんは昨日から気になっていた奥側への探索へ向かった。

 さて、入水。引いているため超浅場の転石から。幸い濁りもそうはひどくない。と、すぐに海中に鮮やかな朱色の貝が転がっているのをゲット。お宝ではないが、とても綺麗に見え、また一昨日からの験担ぎもあるので…(その後の鑑定の結果、シュマダラギリと判明。しかも生貝であった)。

 超浅場ではあるが、名物のイラモも多いので結構神経を使う転石となる。昨日3人が散々攻めたところなのでどうかな、と思いながら探索を続ける。予想通り、ハナビラの連打。うーむと唸りながら辛抱強く転石続行。結構な数があるのできっと…。


…チャンスは意外に早く巡ってきた。開始15分ほど、いかにもいわくありげなやや大きめの平べったい岩(少々イラモ付き)をエイヤ!と返した時である。
 
 
 と、砂煙の中、岩の左上に鮮やかなオレンジ色の小ぶりな姿が…。
 
 
 
 これはもう間違えようがない。胸がときめく。
 
 
 
 
…やったぜ!
 
 
 
 
カノコダカラ!!
 
 
 
 今度は6年ぶり。まだHPを作る前、初めてこのオフ貝に参加したとき以来。やったあ。
 
 あの時は貝が妙に弱っていて外套膜写真を撮ることができなかったので、取りあえずカメラにおさめようと思ったら、浜に忘れて来ていた。あららら(ということで、下手な海中写真はなし。右の写真は帰宅後撮ったものである)。
 
…まあいいか、と袋に納め、今日も来た甲斐があったなあ、としみじみ。このカノコ祭りに自分も乗れたという安堵感も…。
 
 
 
 そして…ついに3日連続強欲モード突入(!)。もう1個また1個と、果てしない欲と妄想の中、イラモ天国での転石を続ける。しかし、なかなか後続は続かず、さすがに昨日あれだけ攻め付けたところだからなあ、と思っていると、期待しないで返した結構丸っこい岩から、何かが下へ転がり落ちる。
 
 
…コモン?いや、あの歯の色は??
 
 
 
潮に流されそうな貝を手を伸ばしてすくい取る。
 
 
よしよし!
 
 
スソムラサキ追加!!
 
 
…一昨日より小さいが、よく成熟し背中の模様がよく出た美しい個体。OKOK。今回2つ目。こんなものなのだろうか。ふーむ…。
 
 
…そして、強欲モードさらに継続。やや深場に向かい、転石を続け小ぶりながら形の整ったヤクシマドアホをゲット(…この場所のヤクシマは、昨年・一昨年より小さいサイズのものが多いような気がする)。さらに波に流されつつやや奥の浅場に向かうと、強烈に潮が通る岩の割れ目に忽然と立派なイソバナがただ一つ着生しているのが見える。
 
 何かウサギでも…と思って近づくと、なぜか一枝折れて横に落ちている。ははあ、とあることに思い当たり(炯眼な方なら推測はつくでせう)、ダメ元で探索したが、やはり何もいなかった。
 
 その後、周辺の超浅場でオミナエシを一つゲット(何を今さら、という感じだが、M浦のとはずいぶん違う雰囲気だったので)。ここで時計を見ると10時半、気になっていた手前右側を探索してみることにし、一旦上がって右手へ向かう。
 
 浅場を転石しながら進んでいくと、岩場が急なスロープとなって沖向きに落ち込んでいる。ちょうど波がそこを這い上がる形になって結構揉まれてきつい感じ。波打ち際にびっしり開いたウニ穴には、ハナマルとハナビラが続々とおさまっている。深みの転石やクレバスを狙って探索続行。が、めぼしい物はあらわれず、時計を見ると11時。帰りの道々を考えるとそろそろかな、と思い、岩に這い上がる。荷物のところまで戻る途中、名物?の「ロッセルユキ」をウニ穴で一つゲットし、手仕舞いとした。
 
 戻って荷物をまとめていると、雀さんが帰還。またまたカノコ×2、スソムラサキ亜成貝1をゲットしている。しかもカノコ一つは色の濃い美麗個体。
 
 
 
 御大やりますねえ…。やはり、祭りは続いている…。
 
 
 
 程なく不如帰さんも帰還。タルは不発だった、とのこと。しかし珍種オゴクダイモ生×2をゲット(うち一つはかなり大きい。本人は昨日の百舌鳥さんのより数段大きいと力説。ラベルにはまたJRSとか入るのであろうか…)
 
 ここで私は撤収。連休最後の大渋滞へと乗り出していくことになった。なお、後に残った2人のうち、雀さんは翌日もこのポイントを攻め、クチムラサキなどをゲットした模様。このカノコを筆頭にしたお祭りは、今シーズンこれからも続くのであろうか?早くも再戦表明している人々の気合いと熱が、それを予感させる真夏の始まりでありました。
 
 
 
                    (おわり)
 
 
…ついにカノコ発見。岩の裏に一面オレンジ色のコケムシ?的なものがべったり付いていたが、これを食しているのであろうか…。
 
…今回採れたカノコは、いずれも細長・サイドスポット無しという共通点
が。同じ遺伝子の個体群が増殖したのか?この個体はやや小ぶりで
20.5mm。
 
…そしてスソムラサキももう一丁。こちらも当たり年なのかも知れない。
全長34.5mm。
 
スソムラサキ頭部クローズアップ。つぶらな点目がかわいい。
 
本日の収穫。上段左からカノコ・ヤクシマDwarf・ハナマル(ロッセルユキ)下段オミナエシ・スソムラサキ・シュマダラギリ。狙いのカノコも採れたし、スソムラサキも追加できて満足満足。
 
ロッセルユキ。背面の模様がほとんどあらわれないのが面白い。この場所のハナマルは南方産のように非常に扁平でサイドが張るので、余計にらしい感じになる。この個体の採れた隣のウニ穴には全くのノーマル個体が入っていた。
 
3日間の総括その1。今年も南紀の海は楽しみをくれました。
 
3日間の総括その2。そう言えば、6回オフ貝に参加した中で、打ち上げを持って帰らない(海中FDはあるが)のは今回が初めて。それだけ海況と収穫に恵まれたということか。ありがたや…。