2010.7.25〜29 南国X島夏修業此舛修裡
2日目:7月26日(月)  「思惑ハ現実ニ?」 
 未明に目覚めて外を見やると結構な雨。一眠りして迎えた朝、雨。TVをつけて天気情報を見れば、波高2m。高気圧のはしっこ&台湾北部の熱低のためか、湿った南風が吹き込み今日も雨の予報。うーむ。


…何となく意気が揚がらぬまま、朝食。今日狙いのH浜は風裏にあたるので大丈夫だろうと決めつける。例の思惑がどう転ぶか、気合いを入れ直して出撃。雨は取りあえず止んだ。


恒例ロマンティックな名前のスーパーでもろもろ買い込み、ポイントへ。まだほぼ満潮。浅場はいかにも笹濁り系の海色。雨も続いたようだし、これは仕方ないか。風は強いが、湾内ゆえ波は問題なし。遙か彼方のリーフエッジは大波。


…そそくさと着替えて入水。

…砂底の転石?いや、大きなガザミ登場。
 
…H浜浅場。濁りはこのくらい。
 
…岩陰からホシダカラ登場。
 
…外套膜は縞模様。
 
…ついに!転石下の穴に潜り込んでいる。
 
…リュウキュウダカラ。何とか出会えました。
 
…突起拡大画像。この産地特有の鮮やかな濃桃紅。
 
…ヒメホシアパート。ペア&抱卵個体。
 
…八丈敷にて、ハチジョウダカラペア
 
 手前からキイロ・ハナビラ。確かに濁っているがまあ何とかなる程度。ただし乱暴に転石するとしばらくは何も見えなくなる。
 砂地地帯を前進。転石はたまに出てくるくらい。濁りの中に結構良さげな石が見えたので手を伸ばすと…
 
 
 
………動いた。
 
 
 
 正体は大型のガザミ。はさみを振り上げ威嚇してくるので、こちらもピンセットで応戦。たまらず敵は遁走。完全勝利(!?)。
 
 我に返って沖に向かい前進。アマモやウミショウブの茂る中、時折あらわれる転石をめくるが不発。お呪いとしてカバミナシをバッグに収め、大きな岩陰の転石で茶色いフデガイを拾う(クリイロフデ、と思ったらコゲフデと後に判明)。
 
 さらに沖目へ。藻の中にサンゴもちらほら出始め、死サンゴ礫も増えてくる。
 
 そこはかとなく良い雰囲気、と思っていると手大きめの死サンゴ下からヒメホシ。すぐにヤナギシボリ。脈のありそうな場所。が、周囲では後は続かず。
 
 また先へ前進。再びウミショウブが濃密な場所へ。からみつく葉をかき分けて乗り出すと、ぽっかりと丸い空き地に。大小の死サンゴ礫がちらほら。
 
 一番大きな礫に近寄り、エイヤと返す。と、すぐに目に入る黒斑の大きな姿。お!!
 
 
 
ホシダカラ!!
 
 
 取り上げてみると、白っぽくちょっと三角がかった変わった雰囲気の個体。なかなか巡り合わせが悪かった貝だが、ようやく出会えた。
 
 
 
 
 
…強欲モード発動。
 
 すぐに近くでもう一つ。こちらはヒョウダカラ風。ずいぶんと個体差があるなあ…。
 
 
 この勢いであれにも出会えるか?意気上がってさらに前進。ウミショウブ帯をもう一つ抜けてまた空き地に。端に転がっていた頭くらいの大きさの礫を取り上げて裏返すと…
 
 
 目に入った濃灰褐色に鮮やかな濃桃紅色の突起。小さな姿。
 
 
…間違いない。
 
 
 
リュウキュウダカラ!!!
 
 
 
 
 写真を撮ろうとカメラを用意している間に、素早く小穴に逃げ込もうとする。近似種ヨツメダカラと同じで、よほど明るいところが嫌いらしい。何枚か隠れるところを画像に納めてゲット。思惑は現実となった。
 
 
…そして強欲モード継続。
 
 
 
 すぐ近くの礫を次々返すが不発。いる場所では生息密度が濃いと聞いていたが?
 
 
 二つめを見付けたのは、そこからさらに藻場を一つ抜けた先の空き地。よしよし。しかし、その周辺でも見付けたのは一個体のみ。ふーむ…これは??
 
 
 
 ここで時計を見ると昼近く。一旦浜へ戻ろうと向かう途中も目についた転石を返していく。ヒメホシ3にホシ2。傷が付いたのはスルー。重たくなったウエストバッグを抱えて上陸。器に移して元気な内にもう少し写真を撮ることにする。
 
 
…午後はまず潮の引いた八丈敷へ。今年もハチジョウダカラに挨拶しようと岩の下をのぞき込んでいく。っと、かなり奥深いところに一つ確認。写真を撮ろうとカメラを用意していると、ぽつりと雨粒。
 
 一瞬あってすさまじい驟雨。風は吹きすさび、雨は横殴りで全身が痛いほど。荷物が心配だったので戻ろうとするが、風上に向かってまともに歩けない。しかも寒い。這々の体で荷物場に戻り、飛ばされぬよう岩の下に荷物を押し込み、水中メガネを取って入水。海の中は温かい。潜ると水上の嵐が嘘のような静けさ。雷だけが恐かったので、時折顔を上げて音に注意しつつ、エッジに向かって前進する。やれやれ。
 
 
 
 エッジに着く頃は、天気も回復。波は高いが昨日のC浜ほどではない。転石と岩陰のぞきを試みるが、これといった成果はナシ。波にもまれるのに疲れたので浜へ戻る。
 
 
 
 この後、先ほど中断した八丈敷再探索に。すぐに岩下に隠れる気のないペアを発見。さらに岩の奥にもう一つ。傷もある個体だったのですべてスルー。今年も健在だったようでよかったよかった。
 
…夕刻も迫り、さすがに疲れたのでここで今日は手仕舞いとする。行く前からあれこれ考えていた思惑通りに、お宝に出会えた満足感。後は昨日お預けを喰った生ジョッキをやっつけるだけだと、男は宿への道を急ぐのでありました。
               
                   (つづく)