2012.7.20〜22 南紀オフ貝2012
    〜熱情のDreamy Shell編
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第2日目〜2012年7月21日(土)  「楽園リベンジ
 明けて2日目。天気は曇り気味の晴れ。昨日より多少風はあるようだが波は大したことはなさそうな絶好の探索日和。目を覚ますと早朝風呂で爽やかな2人(百舌鳥さん・Uさん)と、ただただ沈没中の一名(当然、あの人)。

…8時半に海中公園前集合のため、たたき起こして下へ。


 晴れ間の出始めた海中公園駐車場へ滑り込むと、会長ときつきつぼさんの姿が。ボンベ組の2人(Tさん・VIVAさん)は無論別行動。今日から参加の@メさんはもう出発しているとのことで、早晩合流出来る由。

 一同はすぐに出発、円形コンビニで朝食や飲み物を買い込んだ後、磯組(会長・館長)を見送り、潜り組(百舌鳥さん・きつきつぼさん・グネさん・私)は昨年まさかの貧果に喘いだ「世界一のイラモの楽園」Pポイントへ決然とリベンジに向かう。ただ会長や@メさんによれば、この冬も寒波が厳しかったようで、楽観はできないなあ…と心の中でつぶやく。気がつくとグネさんは遙か後方をユラユラ歩いており、先を行く3人はその姿に突っ込みを入れつつひたすら前進。

 ポイントにつくやそそくさと着替えて入水へ。「イラモの刺胞対策に酢がいい」と言う話を全員知っているのだが誰も用意はせず(笑)。私も手指への直撃弾を避けるべく、昨年通りゴムの薄手袋を中に装着して万全の態勢(多少の流れ刺胞を食らうのは税金のようなもの…かな?)。
…今年のPポイント海中。透明度はまずまず
 
…マメウサギがついていたのを見たのはここのみ。それにしても結構な数。この画像中には8個体。
 
…同じウミキノコの別部分。この画像中には4個体。婚活中か?
 
…ツマニ成貝久々発見。真ん中の小さい赤がそうです。
 
…ここでの収穫。タルと濃色カモンはFD。
 
…右アミゲス、左カモン。
 
…ツマムラサキメ。ピンぼけ。
 
 
 
不如帰印(改めグネ印)イラモ対策フード。襟元からの刺胞侵入に辟易した同社の切り札?伸縮性のある布地を味のある手縫いで装着、シュノーケルのために口を作っている。これでやられやすい口元も完全防備!とか…。
 
 
<広告>シュノーケラーに強い味方、新登場!
長年、毎度の口元の腫れに苦しむベテラン採集人・
きつきつぼさん(?歳)が激賞!!
 
「見てください、こうして指を入れるとわかります。こんなに伸び縮みが!これでいやなイラモの浮遊刺胞も怖くありませんね!色も重厚感あふれる黒、かぶっただけで忍者か特殊工作員か、自分が強くなった気がします!」(個人の感想であり、効果を保証するものではありません)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
不如帰印(改めグネ印)新作漁火ライト◆(新作というか、市販品そのものだが…。)軍仕様のためか、ボディ強度がむやみに高く、警棒の代わりになる模様。明るさは4500ルーメン。スイッチを切り替えると点滅し、漁火時遭難の時に役立つかもしれない。ただし、生活防水のため、梅酒瓶はこれまた必須(笑)。
…一瞬冷たさを感じたが、さほどではない。水温は27・8℃はあるのか??超浅場から転石を試みる。いつもならハナビラあたりがすぐ顔を出すが、昨年同様なかなか姿を見ない。ふーむ、と思っているとメ2。これは心配が現実のものになるのか…?ただし、「楽園」の名に恥じないイラモ群は今年の方が多い感触。
 
 やや沖目へ移動しつつ、スソムラサキと2度遭遇しているエリアへ。しかし、ここも不発。まだ潮が満ち加減なため、後でもう一度探索することにして先へ向かう。
 
 さらに沖目へ。大分潮の流れもあるようでソフトコーラルとイラモが混在する感じのところ。タルあたりが出てくる地点。ハナマルやハナビラ、コモン、ヤクシマも顔を出し始める。ハナビラ・コモンは少なめ、ハナマル・ヤクシマはいつも通りくらいか?あとはカモンのFDがちらちら。
 
 あれこれと見ていくうちにオーバーハングした岩の下にある棚にウミキノコの群落を発見。見ると点々と黒い影の群れがあちこちに散在している。その数は20以上か?正体は言わずとしれたマメウサギ。しかし、こんなに群れているのは初めてだ。証拠写真をあれこれ撮り、一番大きくて老成していそうな1つのみをキープして次へ。
 
 ややテンションが上がる中、岩をさらに回り込んでいくとキバナ・アカバナトサカが次々登場。ウサギ類にケアしつつ、下がお宝の隠れ蓑になっているかを慎重に見ていく。と、まず飛び出したのは黒い外套膜、つついてみると殻は肌色。まさかチャイロキヌタがこんな所に…と感心しつつスルー。さらに隣のトサカ下からはErosaria系の海草風外套膜。アヤメじゃないな、と思いながらつつくとカモン。これが妙に色の薄いホシカモン風(DNAは一緒なんだろうね)。こいつらもコーラル下に隠れるか、と再び感心。
 
 さらに近くのトサカに見つけた赤いポッチリ。外套膜は同じだが、イソバナ上とではずいぶん雰囲気が違う。久々のツマニケボリ。鮮やかな色と太い白帯を持ち、昨日グネ夫さんが某崎で採ったものと同じタイプ。以前採った物とは大分印象が異なり、これが今年の個体群の特徴なのか?近くでもう一個体追加する。さらに前方にタルのピカピカFDを発見。この冬に落ちたものか?
 
 気を良くして今度は浅場へ。まさに楽園の名に恥じぬイラモの繁茂っぷり。「ソフトコーラル下にお宝」の着想から敢えて危険を冒し、下に隙間のありそうなイラモ群体へ「剥ぎ取りチャレンジ」を仕掛けてみる(様々な意味で危険なのでよい子はまねしないでね)。が、残念ながら不発。攻撃的な刺胞動物には貝も近寄りがたいのでは、とは百舌鳥さんの意見。…うーん。
 
 イラモ直接攻撃はやめて再び転石に戻る。6月の台風の影響もあったはずなので、なるべくイラモがしっかり生えた(!)大きめの礫を狙っているとヤクシマやハナビラが続々。さらにメ。続く礫からこぼれ落ちた細身のオレンジ外套膜はツマムラサキメ。2年ぶりの登場、よしよし。
 
…時計を見ると12時近く。大分潮は引いてきているはずで、先ほどスルーしたエリアを見るにはいい時分。他の人が探索していることはあるだろうが、イラモがかなり繁茂している岩はきっと敬遠しているに違いない、という甘い予想を立てつつ戻ってみる。
 
 たどり着いて見ると、かなり転石の跡が。だが返すべき礫はまだまだある。流れが緩やかゆえ、浮遊刺胞も残っているだろうが知ったことではない。疲れはあるがイラモどっさり礫を中心に探索開始。
 
 
…と、3つめの礫から何かがポロリ。落ちていく姿で即同定完了。やったね!
 
 
 
 
アミちゃん(裾紫)!
 
 
 
 
3年前と同じ場所でまたもやヒット!
そして、美麗種の出現に強欲モード発動。
 
 
…しかし案の定この後は続かず。時計を見ると12時半近く。午後の動きもあるのでとりあえず上陸する。
 
 戻ってみると、@メさんもすでに到着。皆さんそれぞれ昨年よりは良き収穫を得た模様で、ポイント復活の兆しは喜ばしいことか。なお、グネさんは未だに昨晩の影響が残り、珍しく「戦意喪失ですわ」などと言いつつ、性懲りもなく細身のヤクシマやハナマルを採集していた。なお、極端なイラモ刺胞拒否症であられるグネさんは、毎回超個性的なイラモ対策を講じているが、今回の対策を施したあまりにも怪しい姿に、周囲は失笑を遙かに通り越し、ただただ驚きを禁じ得なかった。(詳細は右画像でご覧ください)
 
 
 さて、一同は再び集結して恒例「ここしかない」レストランへ。分かりにくい日替わりメニューの内容にブツクサ言いつつ、銘々がおとなしく昼飯を注文。私とグネさんはいかにして転石下のお宝をめくらずに見つけるか、を議論。赤外線温度センサー法(岩を通すのか?)・鵜飼いならぬラッコ(またはアシカ)飼い法(二枚貝専門?)・X線法・根魚飼い慣らし法(いちいち解体する必要があり却下)など、様々な妄想が飛び交い、周囲の人々の眉をひそめさせた。
 
 
 一行が重い腰を上げたのは3時過ぎ。会長の案内で、ほとんどの人が未知のSポイントへ打ち上げを見に向かう。ちょうど潮が満ち始めており、もっと上げると戻れないのでは?という心配をよそに「泳げば何とかなるんじゃないか」という楽観論に支配された一行は岬の先端部へ。
 
 クチムラサキやハナマルなどお宝方面はレギュラーガスがほとんどの中、会長はチドリ、グネさんはガスながらスソヨツメをゲット。やるなあ。
 
 先日来さんざん迷惑をかけられた報復かたがた、関西チームによるグネさんへの丸いもの投げ攻撃、ヘルメット攻撃、カコボラ&石忍ばせ攻撃と華麗ないじり展開に、いい加減腹を抱えていた一行の前に立ちふさがったのは…崖下を洗う波。最後は泳げばいい、などと言っても誰もそんなことはする気はなく、「プチ剣岳風蟹の横ばい」的岸壁トラヴァースの妙技を各人披露する羽目に。
 
 ちょっとかいた冷や汗を温泉で流した後、一行は恒例の超高級昆虫風スーパーへ。そして会長夫人にもご挨拶し、再び丘上の会場へ。
 
 今日は飲まない、と豪語?するグネさんをのぞき、一行はアルコールを注入。さらに黙々と鮨を平らげ、ある程度食物が卓上から失せた絶妙のタイミングで日焼け@メさんがヤクシリーズを持ち出して一気に貝話モードへ。さらにしばらくして揚がってきたTさん(巨大生房州法螺持参!)とVIVAさんが合流して、いやが上にも会場はヒートアップ。今日は終了間際にタル・クチムラサキ・カノコなどなどをゲットしたそうで、イラモに悩まされたシュノーケルチームを羨ましがらせた。
 
 そして@メさんの疑惑宝=クロハワイ説が急浮上、すぐにオーソリティーのVIVAさんが手持ちを出して同定を始めるなど、オフ貝ならではの凄みを感じさせた展開となった。
 
 夜が更けるにつれ、VIVAさんのトークはすさまじく、「全部同じ!」とお宝の似た種や亜種をばっさり斬りまくり、かと思えばお姉ちゃん話が華麗に展開、そしていきなりメやヤクシマの詳細話が飛び出す。それに引きずられるように素面の(!)グネさんも舌好調。漁り火ライト△鬟▲圈璽襪靴弔帖△桓洪瓦離レンジベース毛糸に気を引かれつつ、しょうもない下ネタでVIVAさんを悶絶させつつ…。ここにはとても書けない話を含め、かなり鋭く且つどうしようもないトークが大爆発したのであった。
 
…気がつけばまた日が変わる寸前。あわてて片付けをし、寝込んでいたU館長を起こして外へ。(出る時にトイレに行っていた館長に気づかず、鍵をかけて閉じこめたのは会長です(本当)。)
 
 そして興奮冷めやらぬVIVAさんは、大切な収穫物を路上に(!)。何とここで不如帰印漁火ライトが大活躍、皆に「初めて役に立ちましたね!」と激賞される一幕も(笑)。その後、VIVAさんは最後まで「お店」に行こうと皆に熱い誘いをかけていたが、果たして当所にそんな「夢のようなお店」があるのだろうか…。うーむ。
 
 
 
…昼の採集に夜の貝話と、満漢全席を堪能したごとくの中身の濃い一日に、ぐったりとなった413号室の4人はその後早々に白河夜船となったのであった。
         
                      (つづく)