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2015.8.14〜18  南海X島夏修業XI〜その2
2日目:2015年 8月 15日(土) 「見つかる予感」
…明けて2日目。朝目覚めたときから、そこはかとなく何やら「見つかる予感」がモゾモゾ。天気も上々、そそくさと宿で準備を進め、早々に車を出す。本日はお得意の?転石パラダイスのキタイ浜。ここもまたエッジ間での距離が短いため、台風の余録も見込めそうなムード。
 
 途中ロマンティックな名前のスーパーで買い物をして、駐車スペースに車を止め、浜へ…と思ったらなんと先日の台風の影響か、踏み分け道の左右の草木があちこちで倒れ込み、まともに進めない展開。垂れ下がる蔓を乗り越え、覆い被さる竹の下をくぐり抜け、普段なら1分ほどでたどれる道を10分近くかかってようやく浜に降り立つ。日差しまぶしい砂浜を行軍し、岩穴をすり抜けて満潮から間もないキタイ浜へたどり着く。
 
 荷物を置いて浜を観察。一通り打ち上げを見ていくが割れたガスアミメを見た程度。うーむ。
まだ潮は高いが浅場からゆっくり見ていくかと準備を進める。バッグから用具を引きずり出してみると…………ん?
 
 
 
…水中眼鏡がない。
 
 
…今日は朝宿の部屋で装備を詰めたのだが?宿に忘れてきたのか!いや………?????
 
 
 
そういえば、昨日海から上がり装備一式を宿で洗ったのだが、水中眼鏡を洗った記憶がないのだ(?)
 
…ということはまさか昨日のC浜??いやいや、それなら出して洗ってまた詰めた時に見あたらなければ、いくら何でもどこかで気がつくだろう。
 
 考えていてもしょうがないので貴重品以外は放置して戻る。また道無き道をかき分けて車へ。車には…ない。取りあえず宿へ戻るのみ。車中、昨日からの行動を思い出そうとするも、水中眼鏡の記憶はなし。
 
…十数分後、宿へ。部屋には…ない。まさか?と思いつつ慌ててC浜へ向かう。昨日荷物を置いた場所に走ったが…なし。周辺にも見あたらず。
 
 悄然として宿へ戻る。さすがに水中眼鏡の予備は持ってきていない。店の少ないこの島では買うこともままならぬ。仮にあったところで度がついてなければほぼ役に立つまい。参った。
 
 時計を見ると11時近く。取りあえずキタイ浜の荷物を引き揚げてこなければなるまい。すぐに車を出して再度道無き道を越え、岩穴をくぐって浜へ。そして荷物を回収してとんぼ返り。一体自分は何をしているのか…朝のワクワクは何だったんだよ…。
 宿へと戻る車の中で、もう一度昨日の行動を思い出してみる。海から上がって荷物をまとめる前、浜の岩陰に座って一休みしたとき、水中眼鏡をその辺に置いたかもしれない。となると、その後の満潮で流された??とにかくもう一度C浜をさがして、ダメなら次の手を考えるしかない。
 
「誰かに拾われて持って行かれてたら終わりだよなあ」と思いつつ再びC浜へ。潮はまだかなり満ちていたためか、まだ自分以外の足跡は無し。
 
まずは休んだ岩陰を見る。なし。
 
…となると後は…?
 
 波打ち際から海へ。ここはリーフエッジまでは近いのだが、波打ち際から何カ所かえぐれて深目の潮だまりが幾つか出来ている。流されたのならここに?最初の潮だまりをのぞく。
 
 
…!!!!!!!!!!!!!!
 
 
 
…枯葉に埋もれるように、沈んでおりました。
 
 
 
やれやれ…。それにしても、片付けや準備の時に気がつけよな…。
 
 ほっとしながらも自分のボケぶりにあきれ果てつつ、すぐさま車を三度目のキタイ浜へ向ける。さすがに三度目ともなれば道無き道にもルートは出来ており、かなり引いた波打ち際を歩き、岩穴をくぐり抜けてキタイ浜へたどり着く。
 
 時は昼過ぎ。引き潮はこれからだからと気を取り直してクレバスからエッジへと向かう。周辺の暗がりや岩下をのぞき込んでいくと、大きなお宝が口を見せて転がっている。ムラクモ!と思って近づくと背中は無くなっている。うーむ。近くの岩穴でも潜っていたのかも知れないがカラッパにでも先を越されたか。
 
 これが「予感」じゃないよなあ、と思いつつさらに探索続行。結構がんばったがエッジ付近はこの程度。潮が上げ始めた頃から浅場に戻って珊瑚礫めくりに従事したが、ハナマル・ヤクシマのみ。コモン岬沖まで回ってみたが、コモンは一つもなし。後学のために幾つか貝を袋に収め、夕刻になったので撤収することに。忘れ物がないように何度も確認して浜を発つ。最後、都合6回目の「道無き道」をたどり、車に戻ると…ん??
 
 
…今度は眼鏡がない。
 
 
最後に蔓草をくぐり抜けた時、はじかれたに違いない。しかし、やばい。眼鏡無しで探すとなると…藪の奥深くに落ちていたらお手上げだ。
 
 
何なんだ今日は!と毒づきながら戻る。確かこの蔓に引っかかったはず、とその直下から捜索開始。
 
…!!!!!!
 
 
…落ち葉の上に鎮座しておりました。
 
 
やれやれ…。今日の「見つかる予感」は眼鏡だったのかなあ。日を跨いだ自作自演の失せモノ発見劇に振り回され、お宝どころではない2日目となったのであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                   
 
3日目:2015年 8月 16日(日)
           「見つからない心配」
 
 
 
 明けて3日目。昨日の轍を踏まぬよう準備を入念に整えて出発。本日は元気のあるうちに行軍の必要な男浜を目指す。天気はいい感じ。ロマンティックなスーパーで買い物をしたのち、車を止めて行軍開始。潮はほぼ満潮。
 
 照りつける日差しに干からびそうになりつつ20分後に男浜に到着。そそくさと準備して入水。まずは手前の浅場から。年によってお宝の気配に差が大きい場所。昨年は良かったのだが、2年続けていい試しはなかったので心配だったのだが…。
 
 
 案の定というか、気配が極端に薄い。キイロを見た程度。リュウキュウはガスの死殻を一つ見たのみ。うーむ。少し場所をずらしたがコモン1が出たくらい。こういう時はまず難しい。そんな中、どこかのダイバーさんが流したのか、小物入れ的なネットを拾う。収穫物を入れるのにちょうどいいなあ。
 
…手前は捨ててやや沖目のクレバス地帯へ。死珊瑚をめくってみるが、ハナマルが少々。うーむ、厳しいなあ。
 
 では、と珊瑚と狭い砂地が連続する場所に転戦。潮通しが良く綺麗な砂地に結構いろいろなものがいるのが去年わかったので、礫をめくりつつ後学のため砂地もあさってみる。やはりタケノコ方面がぽろぽろ採れる。面白がって進んで行くと見覚えのあるお宝が転がっているのを発見。
 
 
…スソヨツメFD。
 
これは台風の余録その2か?ここにもいたのか…よしよし。
 
 
さらにタケノコ以外の生貝も幾つかゲットし、時計を見ると12時過ぎ。一度戻って補給したのち、一つ手前の浜の沖を狙う。浅場の転石をさんざんめくったがこれといった収穫は無し。うーむ。
 
一旦浜へ戻り、どうするかを考えたが、別の場所へ移動をするのも面倒くさく、場所を奥へずらして最後の探索へ。潮が上げ始め、浅すぎて入れなかったところを狙う。ちょいちょい砂地もあったので、漁りつつ前進。お宝系は特筆するようなものはなし。砂地系の貝を少々追加したところで時間切れとなり、撤収した。
 
 この浜を狙ったのは2011年からであったが、これでお宝方面の濃さは○××○×という結果となった。次にいいのは再来年かあ…と妄想しつつ、生の待つ宿へと車を走らせたのでありました。
 
                    (つづく)
 
…スソヨツメFD。擦れやすい貝なので結構珍しいか。
 
 
…キタイ浜。この写真を撮った後、迷走が始まる。
 
 
 
 
…キタイ浜エッジ付近。
 
…もう少し早ければこのムラクモも…!
 
…昨年見つけたScintilla sp.に今年も遭遇。外套膜は引っ込め
られてしまいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…男浜。条件は良かったが…。
 
…浅場で隠れていたウシノシタ。結構でかかった。
 
…男浜収穫。タケノコ系は昨年同様ゾウゲタケ・オボロフタケ・ム
シロタケ・シロフタケ。カニモリも同所にいたが、種名は調査中。
 
 
…左からサツマビナ・コモンイモ×2。砂地の生貝。一番右のメノ
ウイモはFD。