シラタマガイの仲間(Triviidae)
…丸い貝の中で、一番地味な?仲間ながら、細かい螺肋と透き通るような殻の美しさでと
ても魅力的な一族です。
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  なお、この属や種の分類は、Fehseの発表した分類表 (Acta Conchyliorum, 2002.7)
および「Revision of the genus Trivellona」 (Fehse&Grego, 2004)、「Revision of the genus Pusula」 (Fehse&Grego, 2014)、「Contribution to the knowledge of Triviidae」(Fehse, 2015)、「Revision of the genus Triviella」(Fehse,2016)「A Review of the Triviidae」 (Cate, 1979)によった。
Triviella属 (Josseaume, 1884) 
南アフリカ特産の大型美麗白玉の仲間。
私がもっとも好きな一族です。殻はよく膨
らみ種によっては20mmを越える。
Trivellona属 (Iredale, 1931) 
深場の透明感のある美麗種続々。特に
日本近海産の大型種はファンが多い。
太平洋西部・南アフリカなどに産する。
Semitrivia属 (Cossmann,1903)
小さいが、米粒のような独特の細長い形が
特徴。
Trivia属 (Broderip,1837)
ヨーロッパ・西アフリカ・アメリカと分布の広い
小〜中型白玉の仲間。 
Niveria属 (Josseaume, 1884)
小さいが螺肋が細やかで、色彩も個性豊か
な美麗種が多い。大西洋に分布。  
Ellatrivia属 (Iredale, 1931)
オーストラリアの中型白玉。現世種は
8種。背の斑点が特徴。
Cleotrivia属 (Iredale, 1930) 
最も小さいが、丸っこくて可愛らしく、拡大す
ると意外な美しさが発見できる仲間。
分布は広い。
Trivirostra属 (Josseaume, 1884) 
太平洋〜アフリカ東岸の潮間帯から深海ま
で、白い小型の種が多い仲間。 
Gregoia属 (Fehse, 2015) 
小形で丸〜楕円の殻を持ち、外唇側面に
弱い肩を持つ新属。太平洋〜インド洋?
Novatrivia属 (Fehse, 2015)
太平洋の深場から得られる細長く
白い殻、粗い螺肋の小型の仲間。 
Dolichupis属 (Iredale, 1930) 
小型ながら、菱形っぽいユニークな形と螺肋
の走り方が美しい仲間。太平洋〜大西洋
まで分布は広い。
Purpurcapsula属 (Fehse, 2009)
太平洋〜インド洋に産する、小型で半透明
の殻に紅桃色の斑紋を持つ属。
Pusula属 (Josseaume, 1884)
北南米大陸両岸産の中〜大型白玉。ごつ
い感じの背面の彫刻・色がユニーク。
Pseudopusula属 (Fehse&Grego, 2014)NEW!!
最近作られた新属。北南米大陸両岸産の
色の美しい白玉。
Quasipusula属 (Fehse&Grego, 2014)
アフリカ西部からの小型白玉。現世種は
1種。褐色の殻に大きく粗い螺肋。
 
☆背中の肋の本数について
 
シラタマガイの仲間を殻によって分類するにあたり、背中の肋(Dosal rib)の本数が有
力な手がかりになることがあります。その数え方としては前後端の肋(Terminal rib)を
除き、中心線を挟んだ左右の肋をカウントするのが一般的です。