2005.12.10 (神奈川・A海岸)
予定が四転五転したあげく、結局本日午前に空きが出来たため、打ち上げを見に行こうと出かける。先日より冬型の気圧配置が強まり、ぐっと気温も落ち、北西風の吹き込みで波立った日も多かったろうと、勝手に期待を寄せながら車を走らせる。窓から見える海は不機嫌そうな色、そして結構な感じの白波。
 
…海岸に到着。やや出遅れたためすでに潮は満ち始めており、狙いの浜もかなり狭くなってきている。表ルートからの進入をあきらめ、今回も裏から。
 
浜に降り立ち、直ちに波打ち際にざっと目を走らせ、擦れたアヤメを拾う。そして木べら片手に波打ち際よりからほじくり探索開始。打ち寄せる波をかわしつつ、割にましなカモン1・擦れサバ1・超擦れウキ1をゲット。さらに手前に向かって探索を続けるが、「クチダケキヌタ」や「クチナシムラサキ」を見付けるばかりで今ひとつぱっとしない。結局降り立った地点に戻り、貝だまりをほじくり返すとまたまたクチグロ破片。さらにもう一かきすると妙な破片が目に入る。ヤクシマ。8月にこの浜で後端部を得たあれの続きか?と苦笑。
 
…潮もかなり上がりはじめ、探索もあと30分ほどしか出来そうもない。ややあきらめ気分で岩のえぐれた中のゴミをかき回すとクチムラサキ大1が登場。さらにホシキヌタとクチグロの幼貝を特別室参考用にと拾う。
 
あと20分ほどか。荷物を置いていた場所が波を被りそうになっているかと心配になり戻る。腰も痛いしもう揚がろうかと思ったが、浜の一番奥目の崖下の貝だまりが目に入り、まあせっかくだし掘ってみるかと波を避けつつ再度乗り込む。結果的にこの判断が功を奏することになった。崖の根元の岩に沿って掘り進むしかない、と探索再開後すぐにサバ1。背のブロッチも残った結構新鮮な個体。いいぞと思って次の一かきでクチムラサキ小1、さらに2かきでクロ小1と続く。さらに奥に貝がやや厚い貝だまりがあったので木べらで掘りはじめる。10かきほどでして何も出ず、駄目かと思ったとたんにオレンジ色の背中の貝が転げ出る。
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥おっ!!
 
0.3秒でつまみ上げ、0.1秒で同定完了。
まごうかたなきウミナシジ
 
先だってのは擦れ切った写真判定気味の貝であったが、今回のは模様も結構残っている。よしよし。
 
ここで強欲モードに突入。とはいえ残りはあと10分ほどがせいぜいであろう。濡れはじめた崖下の砂をいけるだけほじくり進む。そしてここでは久しぶりのツグチガイ(まあまあ)1を発見したところで撤収を決定、靴を濡らしそうになりつつ浜から撤退した。
 
この日の夜はeosさん幹事による夜貝。PAWさん・じこぼーさんなどの持ち寄り標本との比較の結果、先だっての謎の幼貝はヤクシマ(これから色が褪めて灰色っぽくなるのでは?)という結論に至っている。
 
 
…左上からクチムラサキ×2、クチグロ幼貝。中段左からサバ×2、
カモン。下段左からアヤメ、クロ、ウキ、ツグチ。ツグチは割にいい状態。
 
…ヤクシマ破片。8月のともし同じ貝ならこんな感じ(笑)。2つとも全く同じ縮小率。可能性はあると思う。
 
…ウミナシジ。やや擦れているが模様ははっきりあらわれている。
大きさは24mm。