2005.12.27 (神奈川・N海岸)
寒さ続く師走。所用を済ませた後に海へと車を走らせる。普通打ち上げで明確にターゲットを絞ることはほとんどしないのだが、今回はある狙いを秘めての出撃であった。
 
 
 
…実は先日、特別室のアップ用にツマムラサキメダカラを過去の当地産の採集物から探して写真撮影をしたときに、一つツマベニメダカラが混じっているのを見付けたのだった(今さら気づくのも何なのだが…)。確か今年の春先、所用の合間にちょこっとN海岸に寄ったとき、時間もなく慌ただしい中、一個だけ拾って持ち帰ったものだった。
 
また一つ当地での自己採集種が増えたので喜んだのだが、小さい貝でもあるし一つでは何かさびしい。そこでもう一つくらいは見付からないかなあ、とN海岸行きを急遽決定した次第。
 
ここはライバルも多く、この3連休で相当探索された可能性も高いが、かなり小さい貝ゆえ見落としもあるかも、という期待があった。いつも行くP浜はかなり見ていても、不思議とこの属は見かけたことがない(この手の大きさの貝は上がりにくいのかもしれぬ)。各種の微少な幼貝も探したかったので、それならやはりN海岸だろうと思ったのである。
 
…海岸についたのは午後2時過ぎ。風もなく温かい。浜に降り立ち、正面の砂浜を眺めていると貝だまりがぽつぽつ。とはいえ二枚貝が多く、宝貝はメやチャイロ程度。早めに見切りを付けて岩の多い方へ向かう。が特にめぼしいものはなし。日没までそれほど余裕もないのでいつも行く貝だまりへ行ってみる。と、そこも案の定足跡と探したあとが歴然。やはり今日も先客アリか。ただ見ると掘り返した感じはなく、表面のめぼしいものを探したという感じだったので、これならいけるかもと木べらで探索開始。すぐに擦れクロ小1を見付け納得。その後かなり微少な幼貝をいくつか拾う。メとチャイロがもちろん多いのだが、茶色で胎殻が黒い不明種を一つ見付け、首をひねりつつ袋へ。と、その直後岩の間にはまりこんだサバ1をゲット。割に状態はよく今年の貝か。そしてその数cm
横で…見付けました、狙い通りのツマベニメ。擦れて背中の模様はほとんどわからなかったが、口や歯の様子から間違いなし。陽光の下、一人完爾とする私。
 
…再び探索再開。そのすぐそばでよくわからない白いイトカケを拾う。宝貝以外の貝はほとんど持ち帰らないのだが、昔オオイトカケに惚れ込んで以来、この仲間は持ち帰ることにしているのだ。…といってもいつもはネジガイばかりなのだが、今日のは螺層が離れているし褐色ラインもないし明らかに違う。帰って調べるのを楽しみに袋へ。その後さらに探索を続けたが、日没も迫り風も吹き始め、急速に冷え込んできた。さすがに小さい貝を見るにはつらくなってきたので撤収した。
…本日の収穫。左上からサバ・カミスジ・クロ、下段ツマベニ・?の幼貝・
メダカラ幼貝。
 
?幼貝のアップ。殻や胎殻の色からハツユキかなと思ったが…。他の種
族の貝(シイノミとか?)の幼貝かも知れず、それだったらお手上げだなあ。大きさ7mm。
 
ツマベニ。かなり朽ちて模様も見えないが、内唇歯前部の形状からツマベニと判断した。11mm。
 
オオイトカケなどの幼貝??大きさ13mm。さて?