2007. 12. 25  (神奈川・K海岸)  
…昨日の勢いを駆って怒濤の連夜出撃。前夜の具合からして、11月に行ったK海岸を狙わない手はない。風も波も大したことなさそうであるし、あのとき若かった貝たちも成長していることであろうし。願わくば今までの寒波に耐えていてくれているか、である。

 駐車スペースから海をうかがうと波音も穏やか。風もほとんど感じられない。が冷えこんでいる。最低気温の予想は2℃だったが、快晴のためか気温が昨日より下がっていると実感する。磯へ降りたのは23時00分、干潮までは1時間ほど。昨日とはうってかわって煌々とした満月の光、浮かび上がる冬の星座たち。
…シボリダカラ。ちょっと見にくいが右側に若い貝がもう一つ。
 
…これは、という岩穴の奥でサメを発見。奥にメダカラも見える。
 
…ほとんどわかりませんね。中央に光って見えるのがクロダカラ。
ライトがうまく当たらなかった…。
 
…後で見たところ殻の感じはハチジョウっぽかった。
 
…オニイソメ。2個体見かけた。引っ張ったが穴から全部は出ず。
 
…24日の収穫。上段キイロ×3、中段ナツメモドキ×4、下段クロ
ハナビラ・ハナマル。この他リリースしたのはナツメ3(幼〜亜成貝)
ヤクシマ幼貝・ハナビラ亜成貝。
 
…25日の成果。上段シボリ×2、クロ×2。下段サメ×2、ハチ
ジョウ?(殻が傷んでいて右側がへこみ気味で細長く見える。昨
日のとは表面のかすり模様が明らかに違う感じだ。)、ザクロ。
 
 
 早速探索開始。やはり先月とは比較にならぬ引き具合。前回行けなかった沖向けの岩を見に行く。メ・オミナエシ・ハナマルがポツポツ。ハナマルはA海岸より大きめな感じ。餌が豊富なのか?さらに割れ目でシボリ。すぐ隣に若いのがもう一つ。南方系ではないが何にせよ、お宝が見付かるのはよいことだ。
 
 少し浜側に戻ると、何やら臭いそうな岩の割れ目を発見。期待を込めてのぞき込むと、奥の方に黒い外套膜、はみ出した灰色に白粒の殻。あれこれ苦労して写真撮影した後、腹ばいになってつまみ出す。胸元が濡れたが知ったことではない。大きめのサメ成貝
 
 南方系ではないが、あまり出会えない貝なのでうれしい出会い。苦労したが写真も撮れたし…と思っていたら、すぐ左の岩上に隠れる様子もなく転がっているもう1個体を発見…まあこんなものか。
 
 その後はハナマル・メが続々、時たまシボリ・オミナエシ・ホシキヌタ・チャイロキヌタといった調子で探索が進む。ナツメ・キイロ・ハナビラは目に入らない。死に絶えたのか?と疑問を抱きつつ、岩の小穴を何となく流し見ていると視線がストップ。穴の中にちらりと見える灰色の小粒。小さいが電灯の光で輝いたので目に止まったようだ。ザクロガイ生
 
 我ながら夜磯でもこんな小さいモノまで目にとまるのか、と苦笑しつつゲットする。写真を撮ろうとしたが、どう見ても何が何だかわからないので止めておく。
 
 さらに進んで前回ヤクシマ幼貝を見つけた地点へ。見覚えのある岩の周辺を探したが、影も形もなし。まあ当然か、と思いつつ、近くの小穴に目をやると…あら?
 
 ヤクシマならぬクロ生発見。つまみ出すと成貝。昨日は残肉入りFDだったので、正真正銘の生貝発見は嬉しい。ヤクの恩返し…か?
 
 こうなると強欲もやもやモード始動(注)南方系に俄然期待がかかってくる。ホシ・ハチジョウ・クチムラサキ…の姿を求め、しゃにむに岩棚の下や割れ目内を探していると、岩の下部に張り付く、黒く細長い姿を発見。かなりの幼貝だ。ヤクシマか、ハチジョウか??
 
(注):強欲もやもやモード
 
「いた!よしもっともっと!」というのではなく、「いるんだよな?」というはっきりしない状況下でのそこそこの期待感と、「いるんなら早く出ろよ」的苛立ちを伴った状態のこと。
 
 
…写真を撮った後、手の上に載せてしげしげと見たが、模様や姿形は微妙。後で精査することにして一応キープ。
 
 その後、岬の先端目指して探索続行。小型ハナマル続々の状況の中、シボリも十数個体、サメも一つ追加(若かったのでリリース)、ようやくナツメモドキ幼貝も一つ発見できた。
ちょっとここら辺で集中力が切れ始め、青白く妖しく光るオニイソメと綱引き?して遊んでしまう(おいおい)。
 
…岬先端部近くで時計を見ると1時。空腹を感じたので補給をし、潮が上がり始めているので、戻りながらやや高めの場所をチェックしていく。キイロは若い死に殻を1つ見たのみ。ハナビラは見あたらず。
 
 突然発作的に転石を試みるなど、好き勝手しながらスタート地点へ。最初見なかった岩で気になった場所があったので覗いてみる。ぼこぼこに小穴の開いた岩の下部、小穴ごとにお宝が身を潜めている。…ハナマル、メ、ハナマル、ハナマル、メ、クロ、ハナマル…。
 
 
 
 
ん??
 
 
 
 
…てなことでクロ生2つ目。車からも数十mしか離れていない。何と安直なところに…うーむ。
 
 
 その後、周辺でナツメ若貝も2つ発見(スルー)、2時をまわったので手仕舞とした。手袋を脱ぐと濡れた手から湯気が上がる。寒い。この分では、年明け最初の新月満潮あたりが最後のチャンスかもしれないなあ、と思いつつ車に乗り込む私でありました。