2009.8. 5  (神奈川・X海岸)  
 南紀オフ貝でのイラモ跡も癒え、X島修業への準備をすすめている中、時間ができたので先に毎年恒例のX海岸ツグチ詣に出かけることにする。折良く大潮ではあるが、台風八号が不穏な動きを見せ、うねりも出始めているという予報。朝一で出かけ、ひどくなる前にとっとと揚がろうと画策し車を走らせる。

…行く途中の海は早くもうねり含みで荒れ気味。やけに海面が泡立っているのもちょっと…。半信半疑で駐車場へ車を止める。耳を澄ませたが波の音は聞こえない。以前の”荒行”の時よりはましか?

…この日のX海岸潜りポイント。あのお方なら凪…か?
 
…潜ってすぐの手前側。白いのは泡です。
 
…毎回最初に覗くポイントにて。大抵はここで見付かるのだが。
 
…発見!でもピンぼけ。どこかわかりますか??
 
…これまたピンぼけ。形はわかるけど…。
 
…というわけで陸上にてマクロ撮影。全長11mm。
 

そそくさと準備して浜へ。
 
 
 

………うーむ。
 

 
 ちょうど干潮時であるのに、手前側にもじゃんじゃん波が押し寄せている。なおかつ海面の泡立ちもかなり…。奥側は結構ドッパン状態。探索も手前側がせいぜいか?
 

 仕方ないなと思いつつ着替えて海へ。やはり南紀に比べると二段くらい海水温が低い感じ。昨年ここでカメラが水没したので、ここの海中風景はおさめていない。探索も厳しそうなので記録用に浅場で数枚。とはいえここも流れが結構ある。ベラやスズメダイと一緒に一生懸命その場をキープする。濁りはそうでもないが泡がかなり。取りあえず岩陰をのぞき込みつつ前進。イソバナを見るも収穫無し。
 
 岩を越えて奥目へ。いつもは波静かでぷかぷか浮いていられる楽ちんポイントだが、今日は岩を乗り越えて波がなだれ込んでいる。海藻が溶けたせいか、海面が牛乳流し状態になることもしばしば。視界はほとんどゼロのホワイトアウト。うーむ。何がどこだかよくわからない…。
 
 とりあえず岩沿いに移動し、割れ目の中をのぞき込む。割れ目の中までは泡は入り込んでいない。のぞき込むとここは記憶にある群生ポイント。イソバナがこれでもかと岩陰に着生している。が、このポイントでは不思議といい思いをしたことがない。今回もダメ。
ついでにトゲトサカにテンロクの姿を探すも、徒労に終わる。今年は割合トゲトサカの育ちが良いようだ。
 
 大体場所に見当がついたので、毎回最初にのぞく岩陰を目指す。海面近くは泡だらけだが、下を見ると視界はそこそこ、イソバナも元気そうだ。見慣れた黄・オレンジ・赤が並ぶ一角も健在。一つ一つ目を寄せてじっくり探索してみる。
 
 しかし…ツグチの姿なし。結構しつこく見たのだが幼貝も見えない。ふーむ。ここには来てないのか。沖目か?
 
 
 多分厳しいだろうなあ、と思ったが、取りあえず昨年いい思いをしたポイントへ。見た目はかなりのドッパンだったが、幸いにしてそれほど視界は悪くない。昨年いい思いをしたイソバナをじっくり見るが何も無し。ふーむ…。あきらめて右下の別のイソバナに手を伸ばしかけた時、イソバナの赤よりやや薄い色の細長い姿が目に入る。
 
 
 
お?
 
 
 
 
よっしゃあ!
 
 
 
 
 
ドラゴンチヂワケボリ!!しかも結構大きい!
 
 
 
 
…去年に引き続き2個目(実は去年のもドラゴンでした)。よしよし。
 
 
 
 
 あれこれと写真におさめた後(とはいえ、流れでぶれてしまって、ほとんどがよくわからない画像に…。)、ゲット。
 
 
 
…俄然強欲モード発動。流れや泡と戦いつつ遮二無二探索を続ける。が、杳としてツグチの行方はわからず。徐々に潮も上げ始めて波も高くなり、体勢を維持することも困難になってきたのでヤメにする。まだ幾つか見ていないポイントがあったのだが、もっと穏やかな時にもう一度来ることにしよう。陸に這い上がると何だか体が重い。流され踏ん張りで結構な運動量になったか?
 
 今回思いの外の”荒行”になってしまったが、厳しい条件の中、またまたチヂワケボリに出会え、来た甲斐はあったかなあ。それにしてもツグチは一体…どこへ???