c40b1279.gif
2011.12.24〜27 南国修業冬の陣2011〜その2
c40b1054.gif
myweb1123001.gif
2日目:12月25日(日)  「クリスマスは東奔西走」
 昼夜連戦の疲れもあって目覚めたのは9時前。天気予報を見ると昨日と同様の寒波、そして北風。波高は3〜4m。行ってみたいポイントはあれど、風がまともに当たるところではなかなか難しそうである。昼干潮は13時過ぎ。そんなに焦ってもしょうがないと買い物に行き、近くの釣具屋で妙に安いLEDヘッドランプを見つけ、夜対策を整える。
 
 予定を考えながら北へ向かう。ねらいをつけていたJポイントにとりあえず足を運び、行けそうなら潜水してみようと思う。しかしここはもろに風が吹き付ける地形で、エッジからの距離もそれほどなさそうなので、波の様子を見てからにしよう。
 
 さて北上開始。雨・曇り・晴れとめまぐるしく変わる中、見渡す海の様子は予想通り波がかなりのもの。これでは浅場探索も困難なことは遠目でもわかる。うーん…。
 
 Jポイントへ向かう途中で断念。まあ明日以降は多少おさまるようだし焦ることはない。ここは山を越えて島の反対側、風裏に回り込むのが吉か。お宝方面はあまりおいしいことがないといわれる方面だが、どこか適当な場所でリサーチしてみることにしよう。
 
 ナビや地図を見て目指したのはLポイント。無論良さげな所があれば寄ってみる所存。カレー屋風コンビニで昼食を整え、山を越える。反対側の海岸はさすがに波は穏やか。さすがにエッジ付近はそれなりだが、浅場は何とかなりそうである。
 
 途中でちょいちょい偵察しつつ、Jポイントについたのは13時前。見渡すと浜は無人。打ち上げを見るとすれまくってはいたがスソヨツメ。浅場は波も穏やかそうだし、海中偵察を試みることにする。
 
 とっとと着替えて入水。意外に手前からえぐれた感じで水深がある。付近にはハマサンゴやらサンゴの瓦礫も点々とあるようだ。大きめの礫をねらって沖へ前進しつつ転石開始。
 
 …ところがこれがさっぱり。お宝は全く不発。お呪いで転がっていたミカドミナシを袋に収めたが相変わらず。どうも浅場ではお宝の臭いがしない感じ。うーむ…。
 
 後学のためいくつかの貝を袋に収めたのち、潮も上げ始めた気配を感じたので1時間半ほどで撤退。見渡すと、エッジ付近は巻き巻きウエーブが…。うーん、やはり風の影響はこちらにもあったか…。
 
 震えながら着替えをすませて車へ。まだ時間はあるので偵察を続行することにして北上。ちょいちょい車を止めながら、15時過ぎに4月に打ち上げでびっくりしたD浜に達した。風に吹かれつつ打ち上げをチェックしたが、まあまあましなクチムラサキ1を見つけた程度。日も傾いてきたため撤収する。
 
 宿へ戻り、今晩の計画を立てる。干潮は深夜2時前後。往復の距離があるのがつらい所だが、初日探索したGポイントはやはり見てみたい。明日は一段と干潮時間が遅くなるので、行くなら今晩であろう。
 
 近くの居酒屋で酒抜きの夕食を取り、宿で半分寝ながら「坂の上の雲」の最終回を見て、0時ごろに出動。昨日といい今日といい、変な時間に出入りする怪しい奴とフロントのお姉さんに目をつけられているだろうなあ、と苦笑しつつ車を出す。
 
 眠気覚ましに歌を歌いながら車を飛ばしてGポイントについたのは1時過ぎ。見渡すと見事に遙か沖まで潮が引いている。時折雨はぱらつくが何とか持ちそうな気配。
 
 とっとと着替えて出動、と思ったら、脱ごうとしたズボンのボタンがポロリ。出鼻をくじきやがるなあ…と毒づいて出撃。
 
 お宝登場ラインから転石開始。白く浮かび上がるサンゴ礫を返していく。すぐホシ幼貝登場、続いて成貝、さらに小さめの穴に3つまとめてぎゅう詰めになったのも現れる。あとはリュウキュウがぽつぽつ。ふーむ。まあこれはスルー。
 
 何か違う色のお宝は出ないかと期待しつつ沖目へさらに向かって進む。が、今度はめくるものが少なくなる。加えて風が出始め、さざ波が立ち始めて水中が見にくくなってきた。うーむ…。
 
 と、ここでふと腰を見るとピンセットがない!
いつも工具落下防止用のゴムリードでつけているのだが、リードの先からすっぽりなくなっている。????と思ったが、どうやら先ほど岩にちょっと引っかかった感覚があったとき、抜けたらしい。…ったくもう…何なんだこれは…。毒づいても闇の中ではあきらめるしかないか。やれやれ…。
 
 気がつけば干潮時間は過ぎ、潮も急速に上げ始めてきた。戻りながら礫下からヤナギシボリとやけに黄色いキイロをキープし撤退。
 
 車へ戻ると近くにバカップル風の車が止まっていて、いやーな感じだったので、向こうからはどのみちこっちのシルエットしかわからないであろうと、少し前に仁王立ちしてランプ全開で照らして差し上げる。いきなり海から現れた不審者に照らされて不気味に思ったに違いない車は、すぐに退散する。へっ。
 
 着替えた後、危なくコックリしそうになりながらも、車を飛ばしに飛ばし、4時過ぎに宿へ戻って一杯だけ引っかけ、ベッドに倒れ込む。あれこれと走り回った割にはちぐはぐな結果となった一日であったが、こういう条件の中ではこんなものか、と布団の中で自分を慰めたのでありました。
 
                     (つづく)
 
…Jポイント近くの海。夜などおもしろいのか?
 
…Jポイント海中。生きたサンゴはそこそこ。
 
左スソヨツメ、右クチムラサキ。そこそこ深そうなので潜水探索
したいところ。
 
…Gポイント漁火にて。ホシが多いポイントであった。
 
…左ヤナギシボリ、右キイロ。小磯浅場の常連組。