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2015.8.14〜18  南海X島夏修業XI〜その3
4日目:2015年 8月 17日(月) 「砂地でお宝」
…午前2時。ちょうどいい時間に目覚める。そそくさと着替えて準備を進める。
 
 何年か前に一回夜中の海中偵察をしたことがあるのだが、本格的に探索してみるのは初。同じパターンの探索では限界も、と思い今回幾つか新しい工夫を考えていたうちの一つ。いい時間に目覚められたらチャレンジしようかと、飲用燃料もそこそこに早めに眠りについていたのであった。
 
…満潮時の八丈敷。
 
…どこかにリュウキュウがひそんでいます。
 
…ここに。
 
…隠れる気のないホシ。
 
…ハチジョウ。これは若貝。
 
…後ろにもう一つ潜んでいます。
 
 
…さらに良いコゲチドリを発見!水鉄砲を当てたらあっさり残肉は抜け飛びました。
 
…夕刻B浜での一発狙いは不発。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…F浜。引き始めの頃合い。足跡は私です。
 
…リュウキュウナミノコでひとしきり遊びました。
 
…最後に干潟へ向かったが…。
 
…男浜で見つけた若貝。どうやらマクラフデか。
 
 場所はC浜西部。エッジからの距離も近めのポイントで、昼は暗がりに潜んでいる貝も動き出しているのでは?という狙い。潮は一応干潮だが昼よりは潮位がかなり高い。一応今回も含め最も潜った回数が多く、海中の様子がわかる場所を選んでみた。
 
 
 新月直後なので空には満天の星。秋の星座が輝く中、新調した海中ライトを点灯し、波の中を前進。魚たちはどこかで眠りについているのか、姿は少ない。隠れる隙間の多い死珊瑚と生きた珊瑚の混在する場所を見てみる。結果は…ハナマルの連打。何だ、昼と変わらないなあ。死珊瑚の根元に細長い姿のお宝の姿が浮かび上がり一瞬ドキッとしたが、何のことはない若いヤクシマ(しかも死殻)。うーむ。
 
 
 さらにその後も見回っていったが、体がどんどん西方向に流されていくのを感じる。やはり遠目が利かないと怖い。1時間ほど探索したが、体力と電池があるうちに撤収することにした。今回は若干不完全燃焼だったが、場所をもう少し吟味すれば面白いかと思う。
 
 
 
 
 
 
…宿へと戻り片付けてすぐに就寝。
 
 
 
 
 
 
 
 
 朝、目覚めると曇り気味の天気。日差しが和らぐのはありがたい。今日はお宝方面の影を求め、ハチジョウやリュウキュウのご機嫌を伺いにH浜を探索し、午後干潮時に場所を変えて一発狙い、という所存。3日連続でロマンティックなスーパーで飲み物などを購入し、いざ浜の入り口へ。
 
 
 満潮の中、八丈敷まで行軍。まずはごく浅めの場所から、リュウキュウの状況を確かめ、かつ脈のありそうな砂地も探るべく探索開始。
 
すぐにゴマフイモを見つけ、呪い代わりに袋へ。
 
 
さらに進んで死珊瑚を丁寧に探すと、リュウキュウ×3を発見。今年も取りあえずこちらには健在だったか、と安心。さらに進むとウミショウブがちらほらある場所で隠れる気のないホシ1を発見。
 
 
…よしよし。お宝方面もそれなりに湧いているようだ。その後、引き始めた海中で珊瑚礫めくりをしてみたが、キイロくらいで特筆すべきお宝はなし。
 
 12時過ぎに一旦上陸し、補給ののち大分引いてきた八丈敷の様子を見てみる。昨年はかなりの数が見られたが…。
 
 
 まず3つめの岩で若貝1。次からは成貝の連打。産卵シーズンなのか、ペアや抱卵個体も見られ、合計14個体を確認。今年も大丈夫なようだ。よしよし。そんな中、とある穴の奥に細長いヤクシマを見つけ、期待を込めて引き出してみたら……やはり細長いヤクシマであった(嗚呼)。
 
 
 
 
 
 
 一通り探索を終え、干潮まで少し時間があるので再度沖よりに移動し探索続行。いい感じの砂地があったので漁ってみるとオボロフタケとムシロタケが次々顔を出す。珊瑚と珊瑚の間にまたいい感じの砂地を見つけ、漁ろうと思い手を伸ばした時だった。
 
 
 
 
 
 
…白い砂に半分埋もれかかったオレンジの丸い姿(艶あり)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メノウチドリか????!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
つまみ上げると、メノウではなく、背に模様やツブツブが少ないタイプのコゲチドリ。しかし、全くスレのない完璧な姿で、一昨日拾ったものよりさらに状態はいい。が、それにしては若干色が沈んだ感じなのが気になる。
 
浮上してよく見ると、生貝ではないが残肉入りの超FD!これまた先だっての台風で、死んで落ちた直後に吹き上げられたものだろう。台風の余録その3というところか。生はなかなか得難い貝なのでこれは嬉しい。ということで…
 
 
 
強欲モード発動。
 
 
 
…が、そうそうこんなに都合のいい余録はあるものではない。若干の砂地の貝を追加して撤収した。
 
 
時間は15時過ぎ。予定通りB浜へ移動し、エッジ周辺の一発狙いに出る。が、ここは不発。夜攻めてみるのも面白いかも知れない(今回はくたびれたので止めにしたが)。夕刻になり、時間切れで撤収した。
 
 
 
…今日はこれまでの様子で心配だったお宝たちが今年も健在であったこと、台風の余録でほぼ生貝に等しいレベルのものもゲットできるなど、ようやく満足のいく探索が出来た。オリオンの夏限定のモルト100%が一段と旨く感じられた夜であった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
5日目:2015年 8月 18日(火)
       「浜で遊んでソバ屋に振られ」
 
 
…いよいよ今回の修業も最終日。宿の話によれば、明日あたりから台風の影響が出始めそう、とのこと。今回うまく合間に修業が出来たのは幸運だったなあ。
 
 さすがに疲れもあって本日は潜りは見送り、まずは幾つかの貝を活かして持ち帰る算段を整え、各所の浜を見ることに。
 
 まずはF浜。満潮から引き始めたかな、という頃合いだったが、小さな川の河口に出来た砂浜を見ていくと、波打ち際で行ったり来たりするリュウキュウナミノコを発見。これは面白い。何度も浜を往復して数個体をゲット。
 
 さらに後学のためにO海岸方面へ転進。ミナミコメツキガニがざわつく干潟で砂をほじくってみる。が、これは空振り。昼食にそばを食そうといつもの店に行ったら休業。それではと船に飛び乗りJ島へ向かい、お目当ての店を訪ねてみるとのれんは出ていて営業時間中なのに準備中の札。飛行機の時間が迫っていたのでぎりぎりまで待ったが店の人はついにあらわれず、空港へ向かって格別でないそばを啜ったのでありました。
 
 
                  (おわり)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…クリムシ系。キタイ浜の礫の下で発見。ナマコやウニは周囲にいませんでした。ちょうど殻口から一直線に外唇縁痕がのびるのでシリオレセトモノ?(尻は折れてないが…)