2009.8.19〜23 南国X島夏修業后舛修裡
4日目:8月22日(土)  「Double Rainbowのかなたに」 
 今回の夏修業も後半戦。徐々に成果が上がってきている中、やはり初物ゲット!が欲しかった私は昨年ヨツメを得たJ浜での一勝負を目論んでいた。
 
…が、一つ困ったことが持ち上がっていた。
 
 昨夕から何だか頭痛が襲ってきていたのだ。…まさか???…TVではしきりに新型インフルエンザの流行が報じられ、朝夕に聞こえてくる役場の無線放送も、近隣での患者発生を告げていた。ただ、熱が出ている様子はない。気だるさはかなりのものだったが…。
食欲は落ちていないし、何とかなるかと身支度を調える。天気予報は熱帯低気圧の接近を報じており、局地的な雷雨や豪雨への警戒を呼びかけている。空を見上げると曇り。雲が結構なスピードで流れていくのが見えた。
 
…J浜。ほぼ満潮状態、うねり少々。
 
 
 
…J浜海中。なかなか厳しい状況。
 
 
…何が飛び出すか、であったが。
 
…J浜収穫 上段ナツメモドキ・ヤナギシボリ×2(左生貝)、下段ヒメホシ若成貝・メノウチドリ・ツマムラサキメ。
 
 
…J浜収穫◆ナガアジロイモ・シマアラレボラ。
 
 
…T浜打ち上げ。アンボンクロザメ若貝×2?・タケノコガイ・ベニソデ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…最後の勝負キタイ浜。打ち上げは全くダメだったが…。
 
 
 
 
 
 
 
…波静か。色の変わるところから2mほどの深さ。
 
 
 
 
 
 
 
 
…転石はかなりあるのだが…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…ミカドミナシ大。この浜ではよく見かける。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…そしてここに!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…左手に。
 
 
…ついにゲット、スソヨツメ。千里の路を無事越えてくれました。
 
…薄ぼこりのような外套膜。殻の大模様が透けて見える。
 
…頭部アップ。触角は黄色。やっぱり点目。
 
…強欲モード中に見付けたクチムラサキ幼貝。
 
 
…左妄想→現実のスソヨツメ(わーい)・右カモン若成貝FD。
 
 
 
 今日はアプローチが長いので早めに宿を出る、と玄関を出た直後、いきなりのスコール!
車までの間にかなり濡れてしまう。ふん、出鼻を挫きやがるなあ…。でも確か去年もここへ行くときスコールにあったはず、と思いながら車を進めていくと、雨が小やみになっていきなりの虹!足下まではっきり見える、と思ったらさらに外側にもう一つの虹!!ちょうど道は長い直線で、二つの虹の間に道が続いていくのが見えた(写真に納めようかと思ったが、外側の虹は淡くて写らなさそうだったのでヤメにした)。すごい!
 
 車を止める頃にはすっかり青空。J浜への長い道のりをさらにたどる。浜へ降り立つとちょうど満潮。砂浜もほとんどが波に洗われている。引いてもそこそこ水深があるところなので、まずはやや浅い浜右手を狙うことにし、そそくさと着替えをすすめる。やや泥っぽい場所でナツメやヤクシマ系の匂いがするところ。  
いつ雨が来るかわからないので対策をしっかりした後、水分をたっぷり取ってから入水(どうもこの頭痛、脱水系のモノかと思い始めていた)。
 
 熱低の接近のためか、うねりがかなり入っている感じで見た目よりは揺さぶられる。視界もかなり悪い。場所によっては濃霧の中を泳いでいるくらいで目の前しか見えないことも。何だかなあ、とつぶやきつつ右手へ。手始めに2mくらいにあった石を返すとナツメモドキが顔を出す。幸先は良いか、と思ったところで頭痛。潜っても息があまり続かない。何とかこらえて前進しつつ転石を試みたが、成果もなく集中力が急降下。
 
…やめやめ!
潮がもう少し引くまで休んで体調を整えた方が利口だ。浜に這い上がり、水分を補給して
しばらくボーッと海や空を眺める。今日は土曜日のためか、かなり不便なこの浜に結構な客が泳ぎに来ている。うーむ。
 
40分ほど休憩すると頭痛も遠のいてきた。潮も随分引いてきている。再入水しようと腰を上げた。休んでいる間に、今度は正面のサンゴ帯周辺を狙おうと心に決めていた。あまり長く探索するのも自信がなかったので(沖目で具合が悪くなると事だし)、U字型に戻って来ることにして入水。
 
正面のサンゴ帯へ一直線。深さは2〜3mか。早速探索開始。大きめの珊瑚礫に絞って転石を試みる。どうも息があまり続かないのであまり無理せず先へ進める。
…が、結果は空振り。若いコモンが出たくらい。大ガスのホシが転がっていたがスルー。なかなか厳しいなあ。頭痛が襲ってくる前に一旦上がることにして浜へ。空を見上げると怪しげな雲も流れ、いつスコールが来ても不思議ではない状況。
 
一息ついて再々入水。今度は浜の左手を攻めることにする。時間もお昼を過ぎ、干潮も間近。サンゴ帯も攻めやすくなっていると踏んで岩場へ直行。こちらは昨年ハナマルが多かったエリア。大きな岩の周辺に点在する礫を狙って探索する。しかしハナマルは姿を見ず。ふーむ…。
 
 さらにやや沖目へ。サンゴ帯周辺の大きな礫をめくる。アジロイモが転げ出たのでお呪いでキープ。と、次の礫で転げ出すコモン、そしてヤナギシボリ。やっと来るか?さらに隣の礫でヤナギ、しかしこれはFD。さらに次にヒメホシ若、これも死殻。やや手応えがあったがここもこれまで。探索するうちに浜の中央に戻る方角へ。頭痛は平気そうだったので続行。2mほどの深さで転石を続ける。しかし、たまにコモン、というくらいでヒットは無し。ツマムラサキメのガスを拾い上げたくらい。うーむ。
 
 せっかくここまで来たのだから、もう少し何か無いか、としつこく粘っていると(去年もクソ粘りでヨツメを見付けたので)、オレンジ色の丸い姿が小礫の間に転がっているのを発見。   
潜って拾い上げるとメノウチドリ!背中がややガスっているが、腹面は艶が残る個体。取りあえず初拾い。死殻だが来た甲斐はあったか。ちょっと気合いが入って探索を続行したが、後は続かず。ついに雨が降り始め、雷の音も鳴り始めたので撤収を決め、浜へ戻る。
 
 帰路、天気も体調もやや回復したので、去年同様F浜で打ち上げ拾い。お飾り用にいくつかの貝を手にして、宿へ車を走らせたのであった。期待したJ浜であったが、今年は生貝は少なかったなあ。
 
 
 
5日目 8月23日(日)
 
「妄想or現実? 我が左手に…」
 
…ついに最終日を迎えた今回の夏修業。生お初ゲット〜強欲モード(強)発動、がまだない中、昨夜、果たしてどうするか色々な条件を前に男はかなり悩んでいた。
 
 
ー屬鯤屬硬垤臂紂■隠柑くらいがタイムリミット。
 
 
体調はまだ微妙。体が重たい感じで着替えて海に入るのが少々かったるい気分。濡れた服は一層重たい…。
 
 
N稠のことながら、それほどお宝がざくざくというポイントはなさそう。
 
 
じ畫阿歪位が高く、深いところはしんどい。
 
 
さらに、
 
ノ篥爐靴審を腐らせずに持ち帰るため若干の準備がしたい。
 
 
今回、うまい八重山そばを食べていない。
 
 
 
 
 
…など、あれこれと思い悩むうちに結局眠ってしまい、朝を迎えた。宿を引き払うため、ぼそぼそと片付けをしながら考え、取りあえず宿に近いが、行ったことのないT浜を見てみることにする。良さそうなら一潜りしよう。
 
 朝食後宿を出発。熱低はますます近づいているはずだが、天気は快晴。早速T浜へ。なぜここへ来たことが無かったかというと、明らかに遠浅で結構人出もありそうだったから、なのである。
 
 浜に降り立ってみると深い入り江だけに波は静か。朝ではあるが早くも家族連れやカップル、よくわからない外国人のグループやらが浜に繰り出している。見渡すと何となく気になる岩場も見える。が、かなり距離がある感じ。ちょっと高みから海の色を見ると明らかに砂地が多くかなり浅そう。うーむ…。
 
 
 
…海を眺めつつ唸ること数分。
 
 
 
やめた!踵を返す。
 
 
 
 車に飛び乗り、新しい目的地に向かうことにする。それは…キタイ浜。転石はまだまだあったし、一番お宝の匂いがしたからである。
(当然?)
 
 
 10時過ぎ、横笛浜上に車を止め、少々歩くので荷物を減らすためここで着替える。コンパクトになった荷物を持って浜へ。見るからに満潮。コモン岬を腰まで海に浸かって回り込み、キタイ浜へ。うねりは昨日ほどではなさそうだ。
 
 
 
 そそくさと準備していざ海へ…時は10時30分。
 
 
 
 
あら?
 
 
 
 
…手袋がない。
 
 
 
 天を仰いで嘆息。転石するのに素手では恐ろしいことになる。我がボケ頭を呪いながら足ヒレを脱ぎ、靴をはき直し車へ戻る。
 
 
 
行って帰って15分のロス。全くねえ…。
 
 
 
 気を取り直して入水。まだ潮位は高く、手前の転石から始める。深さは2mと少し、大きな礫狙いに徹する。30分経過、成果無し。コモンやキイロすら出ない。ふーむ。
 
 
 
(一昨日のアミちゃんみたいに)ころっと出てこないかなあ…○○○○○とか…。
 
 都合の良い妄想を抱きつつ、転石続行。やや潮が引いてきたので、少し沖へ。茫漠とした砂漠っぽいところはスルーして、サンゴが出だすあたりへ向かう。J浜で良かったのもこういうところだったから…。
 
 
 
 先ほどの妄想を繰り返しながら、転石開始。大きなミカドミナシを見付けたのでお呪いとしてキープしておく。
 
 さらに転石続行。厳しい状況は相変わらず、まだお宝の姿は無し。時間はお昼を過ぎ、そばの誘惑がちらつき始める。
 
 
 
 
 
 
 メーター級の大きな平たい死珊瑚が目に入ったのでそこへ泳ぎ寄る。…っと、その手前に頭の2倍の大きさほどの丸い珊瑚礫。本命の前についでに返そうかと、潜水してキャッチし、裏返してみる。一瞬、目に入ったのは…
 
 
 
 
 穴にぴったりはまった姿。殻の模様も透けて見える。
 
 
 
 
 
………………いた!!!!
 
 
 
 
 
 
 岩を持ち上げじっくり確認しようとしたが、足の立つ場所ではない。持ったままだと沈んでしまう。息が厳しかったので一旦元に戻して浮上、再度潜水。岩をキープして近くの死珊瑚上に立ち、じっくり見ようとしたが…
 
 
 
 
…いない?確かに見たのだが、落ちたか?
 
 
 
 
 岩があった場所へ戻る。いた!やはり落ちていた。早くも暗がりへ逃げようと遁走し始めているのが見える。急いで潜水して左手を伸ばす。無事ゲット!
 
 
 
 
 
浮上して手を開いてみる。間違いなし。さっきから妄想していた貝。やったね!
 
 
 
 
 
 
 
 
スソヨツメ、初ゲット!!
 
 
 
 
 
 
よしよしよし!
 
 
最後の最後に、真・強欲モード発動!
 
 
 
 
 
 
 
そして、しみじみ思う。
ここで勝負してよかった…。
 
 
 
 
 
 
 
時に12時半、あと1時間ほどか、似たような礫を狙って渾身の転石続行。
 
 
 
 
 
 
…すぐに穴奥にオレンジの殻。クチムラサキ幼貝。よしよし。写真を撮って岩を戻す。
 
 
 
 
 
 
 その後、これは無理かと自分でも思うような巨礫など、最後の一発を狙って転石を続けたがカモンFD以外不発。時間も13時を過ぎ、かなり空腹であることに気づく。
 
 
 
 
…ということでここで手仕舞い。あたふたと着替えをし、ゲットした後、外套膜を出してくれないスソヨツメ嬢を何とか生かして持って帰ろうと算段をして撤収。閉店間際のそば屋に駆けつけ、何とか大盛りの野菜ソーキそばを啜り込むことができたのである。
 
 
 
 
 今回のX島修業もなかなか厳しい状況もあったが、掉尾を飾る生初ゲットもあり、楽しく遊ぶことができた。実はX島修業については今回を一区切りとしよう、と思っていたのだが、最後の一発を得て、帰りの船の中であれこれと迷い始めた私なのでありました。
 
 
                    (おわり)