2005.6.12
(神奈川・A海岸)
…いよいよ6月。予報では夏日になるとのこと、今期初の潜りを企てつつ朝から海へ。
 
 早速支度をして南エリアの磯に下りるも、台風4号の余波は意外に渋太く、うねりと白波が打ち寄せている(あのお方なら即座に「凪」というかもしれぬが…)。太陽も顔を出し、気温は高いのだが、水も結構冷たい。まいったなあ…とぼやきながら磯の突端で呆然と座って眺めること数刻。とりあえずシュノーケルを装着して波の来ないところで慣らしを少々。
 
 このままではしょうがないので、なるべく低潮部の潮だまりに顔を突っ込むが、ハゼとにらめっこをするのみ。転石めくりも空振りに終わったので潮だまりの死殻ねらいに切り替え、クチムラサキの幼貝とクロのFDを拾う。
 
 その後、徐々に潮も引きはじめ、白波が砕ける場所もやや沖目になったようなので、再度シュノーケルを装着して挑むが、泡と濁りのためか視界が悪く、潜りはまたにするかと決定。やたらと香水臭い男子小学生数名がカニ採りに接近してきたのを潮にすかさず撤収する。
 
 まだ早い時間なので、やや北へ移動し、家族連れに混ざって転石めくりに励み、目・チャイロの生貝のご機嫌伺い。チャイロの抱卵個体をいくつも見かける。岩穴に張り付いているのは同じだが、体が持ち上がり気味で外套膜を横に広げて卵をすっぽり覆っている。元気に育てよと念じて移動。
 
 一旦車に戻って荷物を置いた後、磯の偵察をかねて打ち上げ拾いに。バーベキュー部隊の臭い攻撃を避けつついろいろ歩き回った後、最後にパイプ浜へ裏の崖ルートから乗り込む(というか滑り降りる)。台風のためか、またまた貝だまりの様相が変わっている。上から降ってくる家族連れの声を聞き流しつつ、ひたすら引っかき回していると、クチグロキヌタが転げ出すも内唇部のみの破片。ガクッ。さらに薄いオレンジ色っぽい背中に一瞬ウミナシジかとドキッとするものの、単なる擦れナシジと判明。ギャフン(古い…)。気を取り直して探索を続け、ウキ・アヤメほかを何とかゲットして表ルート崖をよじ登る。目の前にいきなり現れて家族連れをギョッとさせたのも、もう何回目だろうか…。
 
…とりあえず凪よ来たれ。再戦を胸に期し、海を後にする(うーむ、鼻水が出るなあ。風邪引いたか…?)。
 
…潮だまりにて。左クチムラサキ幼貝、右クロ亜成貝。昨秋〜冬のものだろうが、まだつややか。クチムラサキは昨年は当たり年だったのか?
 
 
…パイプ浜にて。上左アヤメ・上右ウキ。下左サメ・下右オミナエシ(Freak)。このアヤメ・ウキ2種(サバも?)は当地では「昨秋冬もの」らしいピカピカのFDがどうも見あたらないような気がする。これもVivaさんが見つけた年の死殻とか?単に擦れやすいのかもしれぬが…。