2007.3.24 (神奈川・A/K/M海岸)
…前回の採集からまた約一ヶ月。本来いろいろやらねばならぬことがあるのだが、どうにも気持ちが向かず、逃げるように昼前の海へ。天気は曇り、穏やかな春の海。桜がちらほら、菜の花はそこここに開いている。風も冷たくなくてありがたい。
 
さて、一月ちょっとぶりのA海岸。引き潮は午後だがもうかなり引いている。人影もなくすぐにP浜へ降下。様子を見るに取りあえず手前の貝だまりはあまり変化なし。中央から奥にかけては波に持って行かれたのか貝だまりもやや薄い感じである。
 
…一通りざっと歩いてみるが、見付けたのはクチだけムラサキとクチグロ砧の破片のみ。こんなところか、と引き続き奥から掘り起こし探索に入る。が、不発。手前に向かってめぼしいところを掘ってみるが、前回あれだけ飛び出たウキも、ガスすらあらわれない。かろうじてハナビラの幼貝らしいのを一つ見付けたのみ。ここまで30分経過。
 
今日はだめかなあ、と思いつつ手前に近い貝だまりをつつく。アジロやヒメホシ、エなどレアものに数々の実績のあるポイントなのだが、いつもより薄くて海藻が多い感じ。取りあえず木べらを入れる。2回…3回…そして4回目。
 
 
 
 
 
 
…思わず声が出た。
 
 
 
 
 
「なんだこれは??」
 
 
 
 
 
目の前に転げ出た3cmほどの褐色の細長い貝。ロストレートした前後端。チャイロやメダカラではない。
 
 
 
 
…半分確信しつつ、取り上げて腹側を見る。大きめでまばらな斑点、歯の間に残る微妙な黄色。シボリでもない。これで決まり!
 
 
 
 
 
 
 
キムスメダカラ!!!
 
 
 
 
             
              …大きさ27mm、成貝。背中にわずかに褐色斑の跡も。今まで擦れたシボリ
                     に散々だまされてきたが、これは本物。
 
この浜に通いはじめ、採集記をつけ始めて3年。あるとは思っていたが、ようやく出会えた。久々の自己新発見!見付かるときはこんなものか。P浜久々の大ヒットである。燻った気持ちが一気に晴れた。
 
今年初の強欲モード発動。発見地点周辺を寸刻みで掘り返す。が、案の定後は続かず。最後にとって置いた降下地点付近の貝だまりへ。いつも良い感じなのだがどうも当たりが出ないところだったが…。
 
 
 
…すぐツグチガイ1を見付ける。そして奥のやや古めの貝が転がるところを掘り返すと…白っぽい腹に強い歯が登場。
 
おお!…また思わず声が。
 
 
イボダカラ!!!
 
 
         
         …大きさ21mm、成貝。前回のより小ぶり。当地ならではのレア。
 
当地2個目、2005年8月以来の出会いであった…。レアもの連発!やるじゃないかP浜!
 
 
…これにて久々の強欲モード×2発動。またまた眼を皿のようにして探索続行。が、さすがにレアもの3連発はなく、正調カミスジ(最近少ない気が)・腹だけアヤメを見付けたのみで終了。
 
その後、まだ干潮まで時間があったので、K海岸、M海岸とまわってみたが、宝貝の臭いは薄い感じで、散歩したのみ。南風が強まり、空が今にも泣き出しそうだったので撤収することにした。
 
今回はレアもの連発、しかも自己記録1個追加と、当地ではいうことない結果に。祝杯をあげつつ写真撮影にいそしんだ私でありました。
 
 
                  
               …本日の収穫。上段左キムスメ、イボ。下段左からカミスジ・ツグチガイ・ハナビ
           ラ幼貝。ガスでもこれなら…。