…2つ目、薄い赤系のツグチ1つ。ふむ。
…3つ目、表・裏をパパッと見て、いないなあと思って手を離した途端、表に返った枝の一部がちょっと妙なふくらみ具合だな、と引っかかる。
…ん??
目を寄せた瞬間、図鑑で実物で見慣れたあの形が浮かび上がる。これはもしや???
…疑惑は確信に変わった。一旦浮上して息を整え、再度潜水。ぐっと目を寄せて確認。
…間違いなし。この浜にきっといると思いつつもなかなか見付からなかったあの姿。
やったぜ!
チヂワケボリ!!
大きさ1cm足らず、真っ赤な外套膜にポリプ様の黄色の斑点が散りばめられ、見事にイソバナにとけ込んでいる。これでは今まで見逃していても仕方なかったかも…。
…とにもかくにも、ツマニケボリに次いで、この浜3種目のウサギ発見。カメラのことなんぞどこかへすっ飛んで強欲モード、発動!
とはいえ、ツグチはちょっと離れていても割に目に入るが、これはかなり気を入れないと難しそう。ぐるりとポイントを経巡り、目を寄せてイソバナを寸刻みで探索していく。まあ濁って視界が悪いのも、これなら気にならない。
…主なポイントを一周したところでの収穫は、大きめツグチを数個(若幼貝はスルー)。すでに14時を過ぎ、干潮から上げに回って、徐々に外の冷たい潮が入り始める。途端に波や流れがきつくなって、ミクロな探索はしづらくなる。踏ん張って体を固定し岩の隙間をのぞき込むため、転石激めくりとは違う疲れが襲ってくる。ふう。
結局、底で変なホシキヌタを一つ拾い撤収。早いとこ写真も撮りたかったし、帰りの渋滞も気になったのでここで揚がることにした。
…一年ぶりの恒例X海岸詣でだったが、マイポイント久々のヒットでうまいビールを飲むことができた。次の目標は…もっと長いやつか??
…チヂワケボリ。一見してツグチに比べると艶がないが、こうして拡大すると、その名の通りの密な横肋がよくわかる。