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2012年 7月 7日(土) 神奈川・X海岸
 当地では妙に蒸し暑い日々が続く7月。今週末は昼そこそこの引きとなるため、出撃を考えていた。予報を見ると天気は雨模様ながら気温は高く、水温もそこそこ上がってきている。昨年はタイミングが合わず見送っていたX海岸ツグチ詣には絶好のチャンスか、と朝から出動する。
 
 駐車スペースに車を置いたのは10時半過ぎ。干潮まで2時間半ほど。そそくさと準備をして浜へ向かう。空は今にも泣き出しそうな暗さ。観光客はちらほら程度。ほぼ2年ぶりのX海岸、波は低いが徐々に高くなる事が予報されており、満ち出すと一気に高まりそうな気配。ここは干潮までの一本勝負か。
 
 装備をつけて入水。そこそこ冷たさを感じる。水温は23℃くらいか?海草が溶けてきているためもあってか、透明度はかなり悪い。水中眼鏡にやけに水が入るので変だと思い、締め付けが足りないのかと思ったら、視力補正のレンズがはずれかかっていた。やれやれ。
 
レンズをはめ直し、気を取り直して前進。途中にあるイソバナをちょいちょい見ていくが不発。とりあえずいつもの場所を目指す。やや沖目に向かうと透明度もやや上がってきた。
 
…久々のX海岸。この画像では凪に見えるが、結構な勢いでこの岩を越えて波が来始めていた。
 
…透明度はこんな物。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…何気なく見た先に!
 
…かなり目立つ紡錘状のお姿。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…お初のベニキヌ。外套膜はかなり変異が多いらしいが、この個体は赤地に赤と黄色の突起。やはりホストに似せているのか。それにしても足が長い。
 
…頭部横からアップ。触角は紅白まだら模様。
 
…正面からドアップ。口は円盤状でもにょもにょした感じ。なかなかグロい。
 
…こちらは今年も健在でした。
 
 
 
 大きなニザダイの後を追うようにいつものポイントへ。と、一昨年よりもイソバナの数が減った感じ。大きな黄色や橙色の個体が姿を消している。うーむ…と思いながら残されたしょぼ目の赤イソバナを探ると大きめのツグチを発見。
 
 
 
…今年もいてくれたか、と少々ほっとしつつ写真を撮ろうと再潜水したら姿が見えない。???と思いながらまわりを見ると下に落ちている。かなり強くしがみついていることが多いのだが、弱っていたのか?
 
 
 
 メーター級のウツボを横目にさらに沖目に。潮が速く泡立つ感じで探索しづらい。空からは雨もポツポツ。岩陰はかなり暗くてかなり目を寄せないとよくわからない。そんな中、ツグチがポツリポツリと見つかる。大きめのもののみキープして先へ。
 
 
 
 時計を見ると12時前。ちょっと冷えを感じ、少し浜側へ戻ってみる。黄色いチヂワケボリあたり出ないかなあ、と妄想しつつ探索を続行。しかし現実はそうは甘くない。ツグチも見あたらぬ状況がしばらく続く。
 
 
 
 
 
…まあ、こんなものかなと思ったその時だった。
 
 
 
 
 
5mほど先の大きな岩の陰に突き出す赤イソバナの一部が異様な大きさに膨らんでいる。
 
 
 
 
 
…これは?
 
 
 
 
 
 
 
まさかね、と思って寄りかけると紡錘状の大きな姿がはっきりと目に飛び込んできた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…思わず声が出た。
 
 
 
 
 
でかい!
 
 
 
 
 
目を寄せるまでもなく同定完了。
やったぜ!長物!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ベニキヌヅツミ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…ツグチ狙いでこのポイントヘ通い始めて幾星霜、いつかは会えるかも、と目指していた長物兎についに出会えた。もしまみえるならアンガスキヌヅツミではないか、と思っていたのでベニキヌは望外の遭遇。もちろん長物ではごく普通種ではあるが、この超浅場でねえ…。
 
 
うれしさと潮の速さでなかなかピントが合わず、ようやく何枚か撮影したが、接写を試みたのはすべてピンぼけ(…。)、まあいいや。
 
 
 
 
 
 
…当然強欲モード発動。
 
 
 
 
 さらにツグチを2追加。時計を見ると入水して約2時間、さすがに体が冷えて指先がしびれてきた。いつも最後に見ているイソバナの大繁茂ポイントで初めてツグチ1がついているのを見つけたことに満足し、手仕舞とする。
 
 
 
 久々のX海岸、超浅場のこの浜で久々の新顔ゲットに成功し、5種類目の兎を記録することが出来た。次は…エリカかアヤメか…アンガスか??早くも次回の出撃に向け、気持ちを高める夜になったのでありました。