2007.5.3〜4 南紀発作的修業旅(和歌山某所)
…5月3日夜。もろもろの現実から逃れ、東名高速を西へとひた走る車が一台…。
 
 
 
 ここのところ日々妙に忙しく、たまの休日もぐったり状態。せいぜい深夜にPCを叩くか貝の整理をする程度で、いい加減海に行きたい欲求が溜まっていた。が、このGWももろもろあって動きづらい状況。そんな中、2日深夜(もう3日か)、BBSでしゅりさんへのレスを書き込みながら、いよいよ限界を感じ(酒入ってたし)、事情や予定を前後に押し込むことを決意して床についたのであった。
 
 翌朝、眠い目をこすってTVをつけるとGW後半スタートで各地大渋滞の報。やはり…。こうなるとどのみち混むのは当たり前、いつものM浦も相当な人出であろう。B総やI豆、O前崎(イニシャル意味なし)も候補に考えたが、どうせならなるべく…と悪い癖が顔を出す。相当な強行軍になるのは否めないが、少なくとも今あげた場所よりは人出の少ないであろう、あの場所へ…。
 
…潮を調べてみると昼前後に結構引く模様。そこで夕方出発・払暁到着・朝打ち上げを見てから磯で遊んで…ともくろみ、出来うる限り、前に出来ることをこなして準備する。そして夕刻
17時、脱兎の如く車で飛び出したのである…。
 
 
車は順調に進んで(国道42号線では無茶なことは2回しかしませんでした)、K本の「高額昆虫風」スーパー(24時間営業)の駐車場に滑り込んだのは午前1時過ぎ。あの”ここしかない”レストランも静まりかえっている。少々買い物を済ませ、仮眠を取るべく某有名Wポイント上の駐車場へ移動。月明かりの中、仮眠をする釣り客らしい車が十数台停まっている。私も睡眠薬代わりに車内で一杯やって就寝。
 
目が覚めたのは5時過ぎ。空はもう明るい。今日も天気は良さそうだ。そそくさと準備し、Wポイントへ。さすがにGW、こんな時間でも岬見物の観光客がちらほら。蜘蛛の巣をはらいつつ、そしてつい早足になる自分に苦笑しつつ、細道を降りる。
 
 さて早朝の無人の浜へ。正直、天候が荒れたという話も聞いていないし、GW前半及び昨日で誰かしら入っていたはず。案の定、貝だまりに掘り返した跡も見える。一応浜全部を歩いたが、大きい物でめぼしい物はナシ。まあ、こんなものだろう。
 
                        
             …穏やかなようで結構波立っているWポイント。幾多の猛
                 貝教徒の汗と涙がしみこんだ?浜。
 
 やや小さい貝の溜まったところを狙って掘り返す。古いアリソン2。割に新しめの花丸が目立つ。ぴかぴかのヤクシマの若貝2も参考用に一応拾う。口黒砧・樽・星宝・裾紫など破片は多かったがこれはスルー。鹿の子もメルワード化したものばかり、兎類も見あたらない。厳しいなあ、とぼやきつつ、ここぞという箇所を探ってましなアリソン・イボ、何とか模様の残った丸い鹿の子もゲットする。やれやれ。
 
 その後やや時間が経ち、さらに潮が引いたところで波打ち際近くの小さい貝が寄せているエリアへ。岩の根元や転石の裏を丹念に探す。褄紫目・褄紅を多数と、ここらしいものでは数珠玉(割れ物だが)をゲット。数は少ないが、白帯小玉兎や細天六も何とか拾うことが出来た。
 
 ここで8時半過ぎ。浜でパンをかじりながらこれからを思案する。そして次にCポイントへ車で移動。キャンプや観光客の姿もちらほら見える中、砂浜を歩き打ち上げポイントへ向かう。毎回バラエティ豊かな打ち上げが楽しめるこの浜だったが…今日はどうも貝溜まりの量が少なく雰囲気は良くない。何とか柳絞りFDと白玉・豆兎をゲットし、わずか30分で退散とする。
 
 再び市街に戻り昼食を購入し、生貝の様子を見にDポイントへ。ここは2年前、潮溜まりで裾紫生をゲットしたところ。結構引いていれば面白いポイント。まあ、オフ貝に向け今の状況は如何に…と乗り込んでみる。先端部の潮溜まり内の海胆穴で早速隠れる気のない屋久島2。さらに磯の先端へ出てみると花丸が続々とあらわれる。大小老若取り混ぜて海胆穴に多数。よしよしと思いつつ、何かゲゲッ!という物はないかと潮溜まりをのぞき込んでいると異様な物体を発見・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・↓
   
…引き潮のDポイント。奥の岩付近が花丸の巣。             …オニヒトデ。小さいがとげは一丁前。ピンセットが
                                          あって良かった。
 
…確かにゲゲッではあったが…こんな潮溜まりにもいるのですね。心配だなあ。
 
 気を取り直して周辺の海胆穴をのぞき込んでいると真っ黒い外套膜が目に入る。一抹の期待を抱いて突っついてみると……やはり茶色砧(残念)。さらにすぐそばでハナビラ数個体(背の黄色のリングがすごく薄い感じの個体であった)を見付ける。取りあえずレギュラーメンバーは健在であるようだ。よしよし。(あ、今気づいたが、ナツメは見ずじまいであった。)
              
 ここで昼も過ぎたので、海を眺めておにぎりを食しつつ撤収を決定。レアものはなかったまでも、いつもと違う貝たちと遊べた一日でありました(帰りは帰りで事故渋滞連発で参ったが…)。
 
       
 …Wポイントの収穫。左上よりイボ・アリソン・カノコ。中段左より     …Cポイントにて。左より白玉・マメウサギ・ヤナギ    
 ジュズダマ・ツマムラサキメ×2・ツマベニメ×2。下段シロオビ      シボリ。
 コダマウサギ・ホソテンロク・何となく拾ったクチムラサキサンゴヤドリ。